Yahoo! JAPAN

リフト1日券が“5万円超”──アメリカのスノーリゾート価格はどこまで上がるのか

Backside

BACKSIDE 編集部

24-25シーズン、アメリカのスノーリゾートでリフト1日券が“天井知らず”の価格上昇を起こした。ピーク時、ユタ州パークシティマウンテンでは手数料込みで約354ドル(約52,400円)という驚愕のプライスが設定され、ほかの大型リゾートも軒並み300ドル(約44,400円)を超えてきている。

この実態は、アメリカのゲレンデ情報サイト「SNOW BRAINS」が報じた「The 9 Most Expensive Daily Lift Tickets in the USA Last Season(昨シーズン、アメリカでもっとも高額だったリフト1日券9選)」の調査に基づくもので、価格変動制(ダイナミックプライシング)の導入や、施設投資に伴う値上げがその背景にあるという。


上位には、コロラド州ベイル(329ドル=約48,700円)、ユタ州ディアバレー(326ドル=約48,250円)、アリゾナ州アリゾナスノーボウル(309ドル=約45,730円)、コロラド州スティームボート(299ドル=約44,250円)などが名を連ね、カリフォルニアなど他州の主要リゾートも250ドル以上が当たり前という状況だ。

もはや“日帰りで気軽に滑る”という感覚は通用しない。だからこそ、EpicやIkonなどマルチリゾート対応型のシーズンパスの価値が相対的に高まっており、1,000ドルを超えるパスでも3、4日滑れば元が取れるという算段になる。

ちなみに、ディアバレーやアスペンなどの高級リゾートは、混雑緩和やサービス維持を理由にあえて高額設定を維持しており、ある意味で価格による選別というブランディング戦略でもある。

こうしたアメリカの価格状況と比べれば、日本のゲレンデはまだまだ平和と言えるかもしれない。北海道・ルスツリゾートのリフト1日券が14,500円、ニセコ全山共通リフト1日券が10,500円、長野・HAKUBA VALLEYリフト1日券でも9,700円。日本国内の感覚では十分に高額と感じられる価格帯だが、アメリカの“1日5万円”に比べれば、圧倒的に良心的だ。

今後さらに訪日スノーツーリズムが加速していくなかで、為替も含めたこうした価格差は、世界における日本の雪山の魅力を、より一層際立たせることになる。安くて、雪がよくて、メシもウマい。そんな“ニッポンのゲレンデ”に、世界が注目するのも無理はない。

※1ドル=148円で計算

text:Daisuke Nogami(Chief Editor)
photo: Patrick Hendry(Unsplash)
location: Park City Mountain, Utah, USA.

おすすめの記事

新着記事

  1. みんなの覚悟、向き合わなければいけないものが見えてきている──『プリンセス・プリンシパル Crown Handler』第4章 古賀 葵さん、関根明良さん、大地 葉さん、影山 灯さん、古木のぞみさんインタビュー【ネタバレあり】

    アニメイトタイムズ
  2. 新コスチュームのミッキー&フレンズ 東京ディズニーシー新ショーぬいバ発売

    あとなびマガジン
  3. グッズでもMrs. GREEN APPLEとコラボ 東京ディズニーリゾート夏イベントグッズを発売

    あとなびマガジン
  4. 大阪・関西万博で激写された〝夢の共演〟に衝撃走る  ミャクミャクと手を繋いでるのは...「神仏習合じゃん」

    Jタウンネット
  5. PassCode『INSIGNIA』インタビュー――不確定な未来へ挑戦する者達の道標となるアルバム

    encore
  6. 【子どもの頃の失敗が「経験」や「学び」に】おこづかいは貯金せず自由に使わせる/ファイナンシャルプランナー・櫻井かすみ

    こそだてまっぷ
  7. 「今」の肌を10秒で解析。「スキンチェックスコープ」がファンケル直営店舗で体験できるよ。

    東京バーゲンマニア
  8. 大分市府内町に『大衆食堂のんすけ』ができるみたい

    LOG OITA
  9. 小石で描かれる斬新ファンアート 映画「碁盤斬り」草彅剛の肖像を描く

    おたくま経済新聞
  10. 石破首相とトランプ大統領が関税措置を巡って会談

    文化放送