世界で一番過酷な「仕事」。知れば思わず涙がこぼれる、これ以上ないほど尊い職業の正体
世界16か国で合計約2,000回講演した環境活動家の谷口たかひささんは、毎日無数に繰り返す判断を、どちらを選べば自分のことを好きでいられるかで決めているそう。それは、人生でもっとも大切なのは「自分を好きでいる」 ことだという信念があるから。書籍『自分に嫌われない生き方』(KADOKAWA)は、谷口さんが世界を訪問して分かった「豊かに生きる人々の価値観」をまとめたもの。「成功」ではなく「幸せ」をつかむために必要な「自分に嫌われないこと」について、本のなかのいくつかのエピソードをもとに考えてみませんか?
※本記事は谷口たかひさ著の書籍「自分に嫌われない生き方」から一部抜粋・編集しました。
Q.1 世界で最も過酷な仕事は?
「世界で最も過酷な仕事」と題したアメリカの動画があります。
架空の求人を行い、実際に面接している様子を映しています。
その求人は簡単ではないけど、とても重要な仕事。
役職は「現場総監督」。
基本的に立ち仕事で、時には屈みっぱなし。
勤務時間は基本的に週7日、24時間勤務。
休憩時間はなし。休暇もなし。
この職務には非常に高い交渉力と、コミュニケーションスキルが必要。
さらに必要なのは、医学・財務管理・調理の高い能力。
そして、この役職には給与がない。
「違法じゃないの?」「悪い冗談だ」「ヒドすぎる」「非人道的だ」
面接官が説明するその仕事のあまりにも過酷な条件に、求職者たちは、次々にそういった言葉を口にします。
しかしその面接官によると、この仕事に従事している人が今もいるとのこと。
それも何十億人も。
さて、この仕事は何でしょうか?
答えは「お母さん」。
この答えに、面接を受けていた人たちは驚嘆しながらも納得し、次々にお母さんへの感謝の言葉を口にしながら、泣き崩れました。
何度見ても、自分のお母さんの背中が頭に浮かんでは、涙があふれてきます。
この動画は、世界中で瞬く間に反響を呼びました。家事を分担することがあたりまえになっていると言われている欧米でもそれだけの反響を呼んだということは、日本のお母さんたちの仕事量は、さらに想像を絶するものかもしれない。
「職業に貴賤はない」ということは大前提の上で、それでも僕は、子どもを産んで育てることより尊い仕事はないと思っています。
お母さんたちの自由と権利を守りたい。本気でそう思います。