護衛艦「てるづき」が四日市港に初寄港、8月4日は一般公開
海上自衛隊の護衛艦「てるづき」が四日市港に寄港し、8月3日、入港歓迎行事や特別公開があった。今回が三重県での初寄港といい、四日市での公開も初めてだ。四日市港まつりが開催される8月4日は一般公開(午前9時~午後4時)があり、大勢の人でにぎわいそうだ。
寄港したのは四日市港千歳地区第3埠頭で、特別公開では参加者は一定の人数で艦に乗り込み、62口径5インチ砲がある前方デッキで乗組員から話を聞いたり、後部の飛行甲板で搭載ヘリコプターを見たりした。
艦の公開と並行して、岸壁で地対空誘導弾PAC-3が展示され、洋上救助や救援物資投下の様子、能登半島地震でのがれき撤去作業やヘリコプターによる傷病者の空輸など自衛隊の活動を紹介する写真も掲示された。パラシュートでの降下や戦闘機や戦車の操縦を体感できるVR(仮想現実)体験コーナーもある。
前方デッキ上で艦の説明を聞く特別公開の参加者たち
海上自衛隊の資料によると、「てるづき(照月)」は2013年3月の就役で、名前には「照り輝く月」の意味がある。「あきづき(秋月)」型護衛艦の2番艦で、「てるづき」としては旧海軍時代の駆逐艦、昭和35年に竣工した護衛艦の後を継ぐ3代目にあたるという。
艦は基準排水量5100トンで、全長151m、全幅18.3m、ガスタービン4基による6万4000馬力で、速力30ノット(時速約55キロ)で航行するという。通常の護衛艦の任務のほか、防空能力が高いことから、イージス艦が弾道ミサイルなどの警戒、対処に従事する際に、航空機や潜水艦などからの攻撃から守る役割を担うといい、広範囲の細かい探索が可能なフェーズドアレイ・レーダーFCS-3Aが配備されているという。
搭載ヘリコプターを見学する特別公開の参加者たち