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令和7年 乙巳相模原 蛇 こぼれ話 縄文時代の『ヘビ』装飾とは 「蛇の把手が付く土器」(市立博物館所蔵)

タウンニュース

「蛇の把手が付く土器」は市立博物館の自然・歴史展示で見ることができる(同館提供)

2025(令和7)年、今年は「巳年」。相模原に関連する「蛇(へび)」にまつわる話をご紹介。初回は縄文時代の「蛇の把手が付く土器」の話――。

相模原市立博物館に、今から5000年ほど前の縄文時代中期につくられたものと言われる「蛇の把手が付く土器」が所蔵されている。

1988(昭和63)年に実施された「下中丸遺跡」(南区下溝・原当麻駅北方約200メートル付近)の調査で出土した土器で、その調査では11軒の住居(現在は宅地)とさまざまな遺物が発掘されたという。

勝坂式土器

この土器は粘土紐などを用いた立体的な装飾が特徴の「勝坂(かっさか)式土器」に分類され、把手部分に蛇の飾りが施されている。飾りは左と手前に2カ所あり、左の方が大きい。

蛇のかたちは口を開いた状態で、細長い粘土紐を貼り付けることで背中が表現されている。アルファベットの「U」を横にしたような抽象的な装飾であり、まるで口を開いた蛇をイメージしているように見える。

「蛇の装飾はとても立体的に作られ土器の口縁に目立つように配置されていることから、縄文人の蛇への注目がうかがえます」と同博物館の学芸員・長澤有史さんは推測する。加えて「特に口を開けている描写は、蛇の口を開けた瞬間を実によく表現しています。蛇自体の大きさが明らかに異なり、『親子』のようなユーモラスな印象を受けますね」と解説する。勝坂式土器には蛇以外にも、猪を表現する事例もあるという。

◇協力/相模原市立博物館(中央区高根3の1の15)【電話】042・750・8030

ハテナ館でミニ展示

旧石器ハテナ館(史跡田名向原遺跡旧石器時代学習館(中央区田名塩田3の23の11)では本日1月30日(木)まで、ミニ展示「考古市宝展」が開催されている。午前9時から午後5時まで。無料。

今年の干支「ヘビ年」にちなみ、下原遺跡(南区下溝)から出土した、ヘビが装飾された縄文土器を展示する。「とぐろを巻いたコミカルなヘビの装飾は原始美術の逸品」と同館。問い合わせは同館【電話】042・777・6371。

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