吊り橋効果で有名な「錯誤帰属」とは?恋愛を有利にするテクニック!【相手の心が9割わかる 大人のブラック心理学】
ドキドキ体験をさせて恋に落とす
吊り橋効果で心拍数を上げる作戦
ちょっと古い手口ではありますが、気になっている人とのデート場所に、お化け屋敷やジェットコースターを選択するというのは、やはり大正解なのです。どこでお化けが出てくるかわからない暗闇や、猛スピードでの急降下は心臓がドキドキするものですが、このドキドキ感こそが恋愛感情が生まれるきっかけとなるのです。
これは、カナダの心理学者アロンとダットンが証明しました。心理学の世界では、吊り橋効果として有名です。実験は、頑丈な橋と不安定な吊り橋で行われました。それぞれの橋にサクラとなる女子学生が立ち、被験者となる男性が橋を渡ります。橋の途中で女子学生は男性にアンケートを実施し、同時に「アンケートの結果が知りたければ電話をください」といって連絡先を男性に渡します。そして後日、男性から連絡が来た数をカウントしたところ、不安定な吊り橋のほうが多いという結果になりました。不安定な吊り橋を渡った男性は心臓がドキドキしていたでしょう。その状態で女子学生と出会ったため、無意識のうちに「ドキドキしているのは彼女と出会ったからだ」と思い込んだと、アロンとダットンは結論づけたのです。このように、何らかの原因によって起こった身体の変化や行動を、違う原因によって起こったものだと錯覚することを錯誤帰属と呼びます。
この法則を利用するなら、心霊スポットめぐりやホラー映画でのデートも効果絶大。また、心拍数が上がる運動も効果があります。ランニングやテニス、ボウリングなど手軽なスポーツをデートに取り入れると、違った展開が期待できるでしょう。
ロミオとジュリエット効果で燃える恋
吊り橋効果で相手をドキドキさせたなら、さらに恋愛感情を盛り上げる作戦で相手の気持ちのコントロールを。おすすめは、ロミオとジュリエット効果と呼ばれている心理テクニックです。これは、恋愛関係にある二人の間には、何らかの障害があったほうが気持ちが盛り上がるという現象で、アメリカの心理学者ドリスコールによって理論づけられ、シェイクスピアの劇「ロミオとジュリエット」にちなんでこの名がつけられました。この方法を利用して、「社内に私たちの交際をよく思っていない人がいる」「○○さんから付き合ってほしいと言われた」「来月、地方へ転勤になってしまうかもしれない」などと、二人の間の小さな壁になりそうなことを投入してみるのです。相手の心に火がついて、なかなか進展しなかった関係も親密になっていくでしょう。気をつけなくてはいけないのは、こうした障害がなくなると気持ちが元に戻ってしまうこと。相手の視線が現実に向いた時にいい関係をキープできるかどうかは、相手に対するあなたの本気度にかかっています。
錯覚も障害も恋を勝ち取るために利用する
最後の一押しに使えるテクニック
「吊り橋効果」はお化け屋敷やホラー映画、スポーツ観戦へ行ったり、お酒を一緒に飲んだりすることでOK。相手の心拍数を上げればいい。倦怠期カップルにも〇。
戦略的にドキドキを演出意中の相手に近づこう
遠距離恋愛で会えない、社内恋愛が禁止されている、など二人の間に障害があるほど恋が燃える「ロミオとジュリエット効果」。ビジネスにも応用できる。
障害がなくなったら冷めることも。冷静に見つめよう
【出典】『相手の心が9割わかる 大人のブラック心理学』著:渋谷昌三