Yahoo! JAPAN

「変わったところでは、クマ・ウサギ・カンガルーが人気ですかね」

動物園の人気ランキングじゃないですよ？

これは、おにぎりの具の話。

教えてくれたのは、北アルプス 立山のふもとにある独立系コンビニエンスストア「立山サンダーバード」の伊藤敬吾さんです。

伊藤敬一さんが1996年に開業し、奥さんの三知子さんと息子の敬吾さんの3人で切り盛りする家族経営のコンビニエンスストア。

立山黒部アルペンルートの玄関口となる立山駅や立山山麓スキー場へと向かうルート沿いにあり、地元住民はもちろん、観光客や登山客が行楽の生き返りに立ち寄る店。なんですが、その品揃えがかなり個性的で、一部には熱烈なファンもいます。

生活雑貨や服飾も扱うローカルなコンビニといった店内ですが…

おにぎり売り場へ向かうと、クマ・ウマ・ヒツジ・シカ・イノシシ・カンガルーなど、一般的なコンビニでは絶対に買うことができないであろう具のオンパレード。なかには、ワニの肉が入った「ワニぎり」なんていうポップも見られます。

「10年ほど前ですかね。ちょっと珍しい具のおにぎりを作ってSNSで発信したら、思いのほか反響が多くて。みなさんに喜んでもらえるもの、自分自身が興味があるものを作っていたら、こんなに増えちゃいました」（敬吾さん）

個性豊かなおにぎりの具は、地元の猟師や業者から仕入れたもので、調理師免許を持つ敬吾さんが丁寧に味付けして作っています。炊きたての富山県産米コシヒカリとの相性もよく、決して単なる話題先行ではなく「意外とおいしい」という声も多いんだとか。

定番のサケや明太子、富山特産のとろろ昆布や、シロエビ、ホタルイカなどの具などもあり、レパートリーは30種以上。どれにしようか、迷ってしまいます。

自家製おでんもチョコレート菓子もパンでサンド!?

約50種のラインナップを誇るサンドウィッチ

珍しいのは、おにぎりの具だけではありません。

サンドウィッチのバリエーションは約50種とおにぎり以上。

サンドウィッチに禁断の汁物を挟むという斬新な発想の「おでん」は、がんぼやごぼう、カニカマやたまごが異彩を放ちます。ロングセラーのチョコレート菓子をホイップクリームでサンドしたものなど、富山県民も思わず二度見してしまう具が少なくありません。

「変わり種でいうと、チャーハンギョウザやみたらしはけっこう売れています」（敬吾さん）

大手コンビニとの差別化を図ろうと始まった伊藤家の商品開発は、従来の既成概念を一掃する独創的なものばかりで、立山を訪れる県外客はもちろん、海外の観光客からも一目置かれる存在に。わざわざ「サンダーバード」を目指して来県するファンもいます。

「私は80歳をこえています。歳をとるとやる気も信念もだんだんなくなってくるんです。だから、やる気を出すために35歳の気持ちでやってます。外国人のお客さんと突っ込んだ話ができるように、英語の勉強も頑張っています」と敬一さん。

おにぎりやサンドウィッチの他にも、全国各地のご当地ドリンクやカップ麺、敬吾さんがデザインしたサンダーバード（雷鳥）入りのTシャツや雑貨なども店頭やオンラインショップで販売しています。

富山の象徴「立山」の麓にあって、今や観光スポットにもなっている立山サンダーバード。次なる新商品も楽しみです。

店舗情報

【立山サンダーバード】

住　所　富山県中新川郡立山町横江6-1

営　業　6:00～18:00

電　話　076-483-3331　

定休日　なし

駐車場　あり

出典：KNBテレビ「ワンエフ」他
　　　2022年1月28日放送
記事編集：nan-nan編集部