6/11は満月【ストロベリームーン】のぼり始めた月がオレンジや赤色に見えるのはどうして?
6月の満月は「Strawberry Moon(ストロベリームーン)」。
この時期の満月をストロベリームーンと呼ぶのは北アメリカの先住民たちの季節感や風習にちなんでいて、いちごが熟すころという意味なんだそう。
実際に月が赤く見えるわけではありませんが、地平線からのぼり始めた月がとっても鮮やかなオレンジ色や赤色に見えたという経験はありませんか? それっていったいどうしてなんでしょうか?
月が赤やオレンジ色に見えるのはどうして?
夜空の高い位置に輝く月は白っぽく見えますが、地平線からのぼり始めた月がオレンジや赤色に見えることがあります。それはなぜか、知っていますか?
月が赤く見えるのは 朝日や夕日が赤いのと同じ
月が赤っぽく見えるのは大気の影響による現象で、朝日や夕日が赤く見えるのと同じ理由なんだそう。
普段、私たちが目にする光の中には青い光から赤い光までいろいろな色が混ざっていて、全体として白っぽい光に見えています。
実は、月からくる光も最初は白っぽい光なんです。
青い光は大気の分子にぶつかって、あちこちに散乱されやすい性質があります。
このため、月の光が地球の大気の中を通過する際、青い光は私たちの目に届きにくくなります。一方、赤い光は大気の中を通過しても散乱されにくいので、私たちの目まで届くというわけ。
地球をとりまく大気の厚さはどこでもほぼ同じですが、地上から見ると、見る方向によって厚さが違います。頭の真上の方向がいちばん薄く、水平方向に近くなればなるほど厚くなっていきます。
月が地平線(水平線)近くにあるときは、月からの光が、厚い大気の中を通過することになり、青い光は届きにくく、赤い光だけが私たちの目に届くため、月が赤っぽく見えるのです。
月だけでなく実は星も、地平線近くにあるときには赤っぽく見えるそうですよ。
さらに、空気中の水蒸気が多いと波長の短い光は散乱してしまい、波長の長い赤色光が散乱されずに目に届きやすくなります。このほか、大気中を漂うチリなども影響するんだそう。
大気の状態や高度によって、月の見え方も様々。色にも注目して観察してみるのも楽しいですね。
富山では【月の出】19:31/【月の入り】明朝3:49
6月11日の【月の出】は、富山市中心部のあたりで19時31分。ですが、実際には東側に立山連峰があるので、まちなかで見え始めるのはその約20分後の19時51分ごろから。
月の入りは、明朝3時49分。こちらも西側に山があるため、もう少し早い時間には見えなくなってしまいます。
アメリカの農事暦による月の名称
1月/Wolf Moon/オオカミが空腹で遠吠えをする頃
2月/Snow MoonWorm Moon/雪で狩猟が困難になる頃
3月/Worm Moon/土からミミズなどが顔を出す頃
4月/Pink Moon/フロックス(Phlox)というピンクの花が咲く頃
5月/Flower Moon/花が咲く頃
6月/Strawberry Moon/イチゴが熟す頃
7月/Buck Moon/雄鹿の新しい枝角が出てくる頃
8月/Sturgeon Moon/チョウザメが成熟し、漁を始める頃
9月/Corn Moon/とうもろこしを収穫する頃
10月/Harvest Moon/収穫時期
11月/Beaver Moon/毛皮にするビーバーを捕獲するための罠を仕掛ける頃
12月/Cold Moon/冬の寒さが強まり、夜が長くなる
(Farmer's Almanac )
【富山市科学博物館】
住所 富山県富山市西中野町1丁目8-31
営業時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)