日本の真心を歌に乗せて たつの出身・多田周子さんがアクリエでコンサート
日本人の情緒や日本の情景を美しいメロディに乗せて歌い、国内だけでなく海外にも活躍の場を広げているたつの市出身の歌手・多田周子さんのコンサートが6月29日16時30分〜、アクリエひめじ中ホール(姫路市神屋町)で開かれる。生まれ育った小京都・龍野を中心に地元播磨で毎年、企画しているステージで、姫路では3年ぶりのこと。
声楽家の母に幼少期から歌唱指導を受けた多田さんは、兵庫県立龍野高、京都市立芸術大学音楽学部声楽科を経てオーストリア・モーツァルテウム音楽院に進学。発音が難しいドイツ語の壁に阻まれながら研鑽を積み、卒業試験では恩師の勧めでふるさとにちなむ童謡「赤とんぼ」を歌い上げて見事、卒業証書を掴んだという逸話がある。
多田さんは、この経験で海外の名曲にはない日本の童謡の魅力を改めて知ることになり、「歌で届ける日本の心」を自身の歌手活動のテーマとすることを決めたという。
童謡協会や各地の教育委員会とともに1年に3校ずつ小学校を訪ねる「童謡ふれあいコンサート」は、ライフワークとして25年以上続けている。今年1月には、中東の親日国オマーンで開かれた日本との友好記念コンサートに招へいされ、日本の心を歌う楽曲の数々を披露した。
今回のコンサートタイトルは「風がはじまる場所」。誰もが自粛を余儀なくされたコロナ禍に作った曲名で、逆境でも決して諦めないという強い思いを込めた。同曲や「赤とんぼ」はもちろん、童謡「浜辺の歌」やメジャーデビュー曲「風の中のクロニクル」、奄美の人々との触れあいの日々を描いた「なつかしゃや」、自分らしく生きることの大切さを綴った新曲「風のゆりかご」などを披露する予定。スペシャルゲストとして「天城越え」の曲中やCM「お正月を写そう」などで鼓を担当した著名な和太鼓奏者・西川啓光さんも出演し、ステージに花を添える。
童謡ふれあいコンサートで5月末に西栗栖小学校(たつの市新宮町)を訪れるため帰郷した多田さんに意気込みを問うと、「アクリエという大きな舞台にチャレンジし、自分自身にも新しい風を吹かせたい。これまでと違った新たな一面を楽しんでもらえるステージになるのでお楽しみに」と答えてくれた。
チケットは全席指定で4,800円。後援会事務局のガレリアアーツ&ティー(電話0791-63-3555)で販売している。
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