【横浜市緑区】鴨居地区出身 ミッツ・マングローブさん 緑消防署の一日消防署長として登場 東京科学大学で総合訓練
緑区鴨居地区出身のミッツ・マングローブさんが11月12日、緑消防署(寺山洋司署長)の一日消防署長に任命され、長津田町の東京科学大学すずかけ台キャンパスで実施された同署の消防総合訓練の指揮を執った。
緑消防署によると、同大から職員や学生向けの防火・防災訓練実施への協力依頼を受けた同署が、緑区にゆかりのあるミッツさんに来場を打診。一日消防署長としての来校が実現した。
学生らの訓練終了後、キャンパス内に大勢が詰め掛ける中、同署の消防隊員らの訓練開始に向け制服姿のミッツさんが登場。学生らから「かっこいいー!」との歓声が上がった。
小学生の頃には鴨居消防出張所に見学に行ったことがあるというミッツさん。任命式では、寺山署長から一日消防署長としての委嘱状を手渡された。「いろいろなご縁があって、この大役を仰せつかった。寒い中、皆さん風邪をひかないように」とあいさつした後、隊員たちに「訓練、始め!」と力強く合図を送った。
はしご車、起震車体験も
同キャンパスのG1棟で火災が発生したと想定して訓練を実施。消防隊員らがはしご車を使い、棟内で逃げ遅れた人に扮する署員を救助した。また、別の棟では隊員が緊急脱出訓練を実施。地上20階建ての棟の屋上からロープで急降下する隊員の姿に、来場者から「すごい!」という声が上がり、拍手が送られた。
その後、G1棟ではミッツさんによる「放水、始め!」の合図と共に消防隊員たちが建物に向かって一斉に放水。また、棟のそばでは、はしご車搭乗体験で高さ約30mまで上昇したミッツさんが、見守る学生たちに上空から手を振り、学生たちが笑顔で手を振り返す場面が見られた。
さらに起震車に乗り、関東大震災を再現した2分ほどの大きな揺れを体験したミッツさん。「私、性格上、全然慌てないんですよ」と話して来場者たちを笑わせつつ「『地震大国・日本』という宿命は避けられません。避難マニュアルをよく読んで、無事に過ごしていただければ」と呼び掛けた。
「緑区内での火災件数は昨年16件だったが、今年は11月11日までに29件に上っている」と話したのは寺山署長。「これからは火災が増える時季。たばこの不始末だけでなく、リチウムイオン電池などによって発火する場合もあり、気を付けてほしい。大掃除では、冷蔵庫やテレビの裏などほこりがたまりやすい場所も掃除してほしい」とした。同大学物質理工学院で学ぶ女子学生は「実験でガスボンベを使うこともある。今後火災には改めて気を付けていこうと思う」と話していた。