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市環境事業協同組合 市に契約見直し要望 物価高騰でゴミ収集「危機」

タウンニュース

要望書を提出した組合役員と奈良副市長、市の職員ら

市の委託を受けて一般廃棄物処理業務を担う相模原市環境事業協同組合が12月19日、市に緊急要望書を提出した。物価高騰や人材不足の影響から、委託契約の見直しと週休2日制実現のため月曜日〜金曜日収集の検討を求めた。

市内の廃棄物処理事業者で構成される同組合は、市の委託を受けて資源分別収集運搬業務、一般ごみ等収集運搬業務、資源中間処理業務を担っている。これらの業務は市の処理責任であり、委託した場合も同様の責任を負うものとされる。

要望書では、近年の物価高騰や人材不足が組合員の経営環境を圧迫しており、限界を超えていると訴えた。委託契約期間中に最低賃金が956円(17年)から1162円(24年)に改定され、軽油代や電気料金が5年前と比較して約40%値上がりしているという。委託料の見直しも十分でなく、現状のままでは業務が崩壊の危機にさらされているとし、安定した受託契約締結のため、価格競争のみに委ねる一般競争入札の見直しと、長期継続契約中であっても業務遂行に足りる委託料変更契約の検討を要望した。

週5日回収へ

また働き方改革が叫ばれる中、市内の収集業務が月曜日〜土曜日の週6日に設定されている現状が、組合従事者の週休2日制と若年層の就労確保に大きな支障をきたしていると主張。週休2日制の実現のため、月曜日から金曜日の週5日収集体制を検討するよう求めた。

藤田哲也専務理事は「政令市で週6回収を実施しているのは相模原市のみで、東京は週4。時代の変化に対応していく必要がある。収集ができなくなれば迷惑を受けるのは市民」と強調した。

そのほか、現在は地区ごとに業務を請け負う企業が異なるが、収集効率を上げてコストを削減するためには市内全体で収集コースを組むことができるようにする必要があるとし、システムの改善を提案した。

原正弘代表理事は「組合員の高齢化もあり人材不足は深刻。このままだと持続不可能。安定して業務を遂行できないとなると大勢の人に影響が出る。長年委託を受けている中で施設の修理や修繕も必要だが、現在の委託料では厳しい。組合は組合員の生活を守っていかなければいけない」と窮状を訴えた。

本村賢太郎市長に代わり要望書を受け取った奈良浩之副市長は「収集業務は行政の責任で行うべきことで、本来は実態を見て主体的に改善すべきところ。要望をいただいたことを受け止め、社会経済情勢の変化に対応して、すぐにできるところから具体的に取り組んでいきたい」と話した。

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