『保護猫の譲渡会』に参加するときのマナー4選 里親になるために知っておきたいこと
1.事前に譲渡会のルールを確認しておく
保護猫の譲渡会は、猫の命を大切にするために、参加者にもいくつかのルールが設けられています。たとえば、「事前予約制」「身分証明書の提示」「譲渡条件の説明」など、会の主催団体によって異なる場合があります。
また、里親希望者の生活環境や家族構成、過去の飼育経験を確認するヒアリングが行われることもあります。「いいなと思った猫をその場で連れて帰れる」と思っている方もいるかもしれませんが、実際には複数回のやり取りを経て譲渡が決定するケースも少なくありません。
円滑に譲渡会に参加し猫と良い出会いを叶えるために、事前に主催団体のホームページやSNSでルールや当日の流れをチェックしておきましょう。不明点があれば、事前に問い合わせるのも丁寧な姿勢です。
2.許可なく猫たちを写真撮影したり触ったりしない
譲渡会では、猫たちはケージの中で待機していることが多く見学者の目を引く存在です。かわいい仕草や表情を見て、つい写真を撮ったり、触れてみたくなったりする気持ちは自然なことでしょう。
しかし、譲渡会に参加している猫の中には、元々人に警戒心が強い子や、過去に辛い経験をして心に傷を負っている子も少なくありません。そんな猫たちにとって、いきなりのフラッシュ撮影や知らない人の手が近づくことは、大きなストレスになります。
また、撮影した写真をSNSにアップすることも、猫のプライバシー、もしくは譲渡に関する情報を守るという観点で、トラブルの原因になる可能性があります。
必ずスタッフの指示に従い、「写真を撮ってもよいですか?」「この子に触れても大丈夫ですか?」と一声かけることがマナーです。猫への思いやりと譲渡会の円滑な運営を守るためにも、配慮ある行動を心がけましょう。
3.猫にストレスを与える行為は避ける
譲渡会の会場は、多くの人が出入りし、にぎやかな雰囲気になることもあります。人に慣れていない猫や、音や環境の変化に敏感な猫にとっては、落ち着かない空間です。
そんな中、見学者が大きな声を出したり、ケージをバンバン叩いたり、しつこく覗き込んだりすることは、猫にとって大きなストレスとなります。また、小さなお子さんと一緒に参加する場合も、猫に近づく際には保護者がしっかりと声かけをして、安全な距離感を守ることが大切です。
「この子と仲良くなりたい」「できるだけ好印象を持ってもらいたい」と思うあまり、過剰にアピールしてしまう人もいますが、猫にとっては逆効果になることも。猫の様子をじっくり観察し、リラックスしているときに優しく声をかける程度にとどめましょう。
4.譲渡に至らない場合があることも理解しておく
譲渡会に行けば必ず猫を迎えられる、と期待している方も多いかもしれませんが、実際には「必ずその場で即譲渡」となるとは限りません。
主催団体は、猫の命を預かる立場として里親となる方の生活環境・飼育経験・今後の生活の安定性など、様々な観点から「本当に安心して猫を託せるかどうか」を慎重に判断します。そのため、希望する猫がすでに他の里親候補と話が進んでいたり、家庭環境がその猫の性格に合わないと判断された場合、譲渡が見送られることもあります。
これは決して「選ばれなかった」わけではなく、猫の幸せを最優先に考えた結果。気落ちせずに、また別の譲渡会や保護団体で新たな出会いを探してみましょう。根気強く行動を続けることで、本当に相性の良い猫と出会えるはずです。
まとめ
保護猫の譲渡会は、猫たちの第二の人生を始めるための大切な場です。だからこそ、参加する側にも「命と向き合う真剣な姿勢」と「マナーある行動」が求められます。
事前にルールをしっかり確認し、猫たちにストレスを与えないように気を配ること。そして、譲渡の結果に一喜一憂するのではなく、「猫の幸せが最優先」であることを常に心に留めておきましょう。