『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』第6話「キシリア暗殺計画」用語解説(ワンナヴァル、ペルガミノ、アマラカマラ商会、バスク・オム、ドゥー・ムラサメ)
『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』の壮大な世界観をさらに楽しむため、本稿では第6話「キシリア暗殺計画」に登場した重要なキーワードやキャラクターについて徹底解説します。
本作は、ガンダムシリーズの原点である『機動戦士ガンダム』(ファーストガンダム)と深い関連性を持つ作品です。両作品の共通点や世界観、技術的な背景を比較しながら、『GQuuuuuuX』の魅力に迫ります。これにより、長年のガンダムファンはもちろん、本作をきっかけにシリーズの世界に触れた方々がより多角的にこの作品を楽しめるようになるでしょう。
初心者でもわかりやすい解説を心掛けつつ、シリーズならではの奥深さを余すところなくお伝えしていきます!
本記事はネタバレを含みますため、未視聴の方はご注意ください。
シムス・アル・バハロフ大尉
『ジークアクス』5話に登場。CVは、庄司宇芽香。
『ファーストガンダム』では、シャリア・ブルのサポートとして、ブラウ・ブロ(『ジークアクス』でのキケロガ)に登場するパイロット。
キケロガ
『ジークアクス』5話にて、「公式にサイコミュを搭載した禁止条約兵器」「本来なら基地を離れただけでも大事になる」などの扱いの現状が示されている。その存在そのものが極めてセンシティブであることが強調されている。
今回のシムス大尉が、「キシリアの護衛も兼ねている」として、シャリア・ブルの元に届けている。
ワンナヴァル
『ジークアクス』作中で登場する造船企業連合。劇中では「ジオニックやアナハイムに匹敵する企業」として紹介されており、その規模や影響力が非常に大きいことが示唆されている。
比較対象として名前が挙げられているジオニック社やアナハイム・エレクトロニクスが主にモビルスーツの開発を手掛ける企業であることから、造船企業連合は宇宙戦艦や大型艦艇の開発・製造を主力とする会社群である可能性が高い。ただし、具体的な企業名や活動内容、経営形態などの詳細については作中では明言されておらず、不詳の部分が多い。
ペルガミノ
『ジークアクス』作中で登場する政治家。現・サイド6の大統領であり、ワンナヴァルの前・主席議長を務めていた経歴を持つ人物。劇中では、ジオン公国のキシリア・ザビとの会談が予定されている重要な役割を担う人物。
サイド6
サイド6とは、コロニーの空域のこと。ラグランジュポイントで安定化しているエリアが複数あり、その一つ。イズマコロニーもサイド6空域の中にある。
ラグランジュポイントとは、二つの天体(地球と月など)の重力が釣り合い、宇宙空間において物体(コロニーや衛星など)が安定して位置を保持できる地点のこと。サイド6が存在するラグランジュポイントは、定住型コロニー建設に適した宇宙空間として利用されている。現実の宇宙科学において、ラグランジュポイントは5つ存在している。
キャルフォルニア産のワイン
作中では、「戦火の中よく(ぶどう)畑が残っていたものです」と、言っているワイン。
2話でシャアとシャリア・ブルが飲んでいた思い出のワインかもしれない。
また、ここでワインの話がでるのは、シャリア・ブルがシムス大尉には「シャアと語ったニュータイプの話が共有されている」ことを示しているのかもしれない。
アマラカマラ商会
極東の島国(マップ上では日本を示す)で登録されているペーパーカンパニー。極東の話題として、「連邦軍の特殊な研究施設」にも触れられており、こちらはムラサメ研究所の事ではと思われる。
「アマラカマラ商会」の名前として、1920年、インドで発見された二人の少女、「アマラ」と「カマラ」が関係しているのではと予想。「アマラ」と「カマラ」は、狼に育てられ、人間としての社会性をほとんど持たない状態で保護。彼女たちの事例は、人間がどのような環境で育つかによって、その発達が大きく左右されることを示唆する、痛ましい記録として知られている。どこか、強化人間を連想させる。
「うるさい、私の場所だろ」(マチュのセリフ)
マチュは居場所がない。塾も居場所でなく、進路も居場所が見つからず、家にも居場所がなく、家族との間にも居場所がない。
そんなマチュにとって、ジークアクスのコクピットは、私だけの居場所であり、シュウジと繋がれる唯一の場所。
5話では、ジークアクスのコックピットでまるまるマチュが描かれている。
バスク・オム
『ジークアクス』でのCVは安元洋貴。
『Zガンダム』では、地球連邦軍の対ジオン残党狩り特殊部隊「ティターンズ」の総司令官を務めるキャラクター。徹底したアースノイド至上主義者として知られ、スペースノイド(宇宙移民)への激しい憎悪を抱いており、作中では一般市民の大量虐殺や友軍を巻き込んだ攻撃など、非道な行為を繰り返す。毒ガスを使用する場面も含まれ、その冷酷非情さが強調されている。
『ジークアクス』では、「アマラカマラ商会」を隠れ蓑に活動している。また、「毒ガスを使うヤバい奴ら」として名前が挙げられる場面は、このバスク・オムの非道な行為を指しているものと思われる。
ドゥー・ムラサメ
CVは金元寿子。『ジークアクス』で初登場するキャラクター。ムラサメ研究所に所属し、自身のことを「サイコ・ガンダムの心臓」と称していることから、ニュータイプ(強化人間)である可能性が高い。
ムラサメ研究所の強化人間は、名前に数字が付けられる傾向があり、「ドゥー (Deux)」はフランス語で数字の「2」を示すため、彼女は2番目の強化人間ではないかと推測される。
ゲーツ・キャパ
『ジークアクス』でのCVは村瀬歩。連邦軍所属で、アメリカ合衆国ジョージア州オーガスタにあるオーガスタ研究所のニュータイプ(強化人間)と思われる。
『Zガンダム』では、同研究所出身の強化人間ロザミア・バダムのお兄さんとして登場し、その背景が物語に絡む重要な存在となる。
『ジークアクス』では、ドゥー・ムラサメをサポートしつつ監視する役割を担い、物語を進める上での鍵となる存在として描かれている。
強化人間
『Zガンダム』(宇宙世紀0087年)の世界で登場する人工的に作り出されたニュータイプ。
強化人間は、投薬や外科的手術などの人為的な処置を受けて精神や肉体を改造され、ニュータイプに匹敵する能力を引き出される存在である。しかし、その過程で人格の崩壊や精神的不安定などの問題を抱えることが多い。
被験者には番号が付けられることがあり、『Zガンダム』ではムラサメ研究所で生み出された「フォー・ムラサメ」という強化人間が登場。彼女の名前の「フォー (Four)」は、研究所での被験者番号「4」を指しているとされている。
「ムラサメ研は規格外」(ゲーツ・キャパのセリフ)
同じ強化人間でありながら、ドゥーのセリフである「(自分のことを指して)サイコ・ガンダムの心臓」対しての驚嘆のつぶやき。
ムラサメ研究所で生み出された被験者の自己同一性まで崩壊させる強化に対して、強化人間自身が畏敬と恐れを表していると言える。
マチュのリベリオン
次回のサブタイトルであり、直訳すると「マチュの反逆」を意味する。
「リベリオン(rebellion)」は、日本語で「反乱」や「反逆」を指す言葉であり、一般的には「権力や支配、規則、慣習などに対して抵抗する行為」を示す。タイトルからは、マチュがこれまでの状況や体制に対して葛藤し、抗う姿が描かれることが予感される。