ヌメア(ニューカレドニア)を訪ねて~作家・秋山秀一「旅の記憶(30)」
訪れた国や地域90以上、海外への旅は223回。旅行作家の秋山秀一さんが、自身で撮影した写真とともに、世界の街を歩いた思い出をつづります。
秋山秀一さん 旅行作家、元東京成徳大学教授、NHK文化センター講師。日本エッセイスト・クラブ常務理事、日本旅行作家協会会員、日本外国特派員協会会員。『鎌ケ谷 まち歩きの楽しみ』『世界観光事情 まち歩きの楽しみ』『ウクライナとモルドバ』など著書多数。鎌ケ谷市在住。鎌ケ谷市国際交流協会(KIFA)会長、鎌ケ谷市都市計画審議会会長。
丘を登りながら青い海など眺めを楽しむ
ニューカレドニアは、オーストラリアの東方にある、南太平洋上のフランスの海外領土である。
イギリス人の探検家ジェームズ・クックが1774年にこの島を「発見」した。
海洋博物館内にはクックの名前が書かれた写真付きの椅子が置いてあり、ジェームズ・クックの名前の付いた通りもある。
フランス領になったのは、1853年のことである。
首都ヌメアの南、アンスバタ湾の海岸線、ロジェ・ラロック通り沿いには、ホテル、土産物屋が建ち並び、ペタンク場がある。
ホテル群の南に、高さ131mのウアントロの丘がある。
歩いて登りながら、青い海、サンゴ礁に囲まれた小さな島、貿易風の影響を受けて形成された偏形樹などの眺めを楽しむ。
草の上に横になる。いい気分だ。
広場やマルシェのある街の中心部へ
ココティエ広場は、碁盤の目のように整備された街の中心部に位置する、ヌメア市民の憩いの場。
中央部に噴水があり、東側に音楽堂がある。
西側に市役所が隣接して建ち、その先へ歩いていくと、客船ターミナルに出る。
ヌメア市民の台所、マルシェの朝市では様々な野菜、魚、肉などが売られている。
博物館で、儀式用のマスクや木像など、この国の歴史や文化を見学。
博物館の北東方向に、19世紀末に建設されたゴシック様式のセント・ジョセフ大聖堂が建っている。
聖堂の後ろにある F.O.L.の丘からは、ヌメアの象徴的な風景、セント・ジョセフ大聖堂の塔とモーゼル湾のヨットハーバーが眺められる。(文・写真/秋山秀一)