昭和レトロなスイーツ「たぬきケーキ」の人気が上昇中!静岡市で唯一作り続ける日月堂リラの店主が語る魅力とは!?
静岡市民ならきっと見たことがある!? レトロな建物が目印!
今回は懐かしさを感じるスイーツの話題です。昭和の時代に全国に広まり、今も密かな人気を保っている「たぬきケーキ」について、静岡市清水区中之郷にある菓子店、日月堂リラの店主に「鉄崎幹人のWASABI」パーソナリティーの鉄崎幹人、SBSアナウンサーの堀葵衣が話を聞きました。
堀:鉄崎さんは「たぬきケーキ」を食べたことはありますか。
鉄崎:食べたことないなぁ〜。
堀:私も昭和時代に流行ったケーキというイメージで名前は知ってはいましたが食べたことはなくて...。今日は静岡市で唯一「たぬきケーキ」を販売している「日月堂リラ」の店主、菊池弘さんがスタジオに来てくれました。
菊池:鉄崎さん、堀さん、こんにちわさび〜!!
鉄崎:(写真を見ながら...)「日月堂リラ」ってここか! 写真を見てすぐ分かりました。国道1号線の常葉大の近くを車で走っていると否応なしに目に入ってくる(笑)!年季の入ったレトロな建物が印象的ですよね〜。お店の創業はいつですか。
菊池:私の祖父の代からです。戦前に今の場所に店を構え、父親の代で和菓子に加えて洋菓子を作るようになりました。今の店舗は昭和47年に建てたものです。
鉄崎:建て替えやリフォームはしないんですか。
菊池:あえて“昭和推し”でいこうと思います。
鉄崎:あのままのレトロな感じがいいと思います。「リラ」という店名の由来も教えてください。
菊池:父親の代から保冷剤を運べるようになり洋菓子を作れるようになりましたので、その時に「日月堂」に花の名前の「リラ」を加え、和洋菓子店に生まれ変わりました。
アーモンドの耳、チョコでコーティング、バタークリームが「たぬきケーキ」の特徴
堀:お店の名物が「たぬきケーキ」なんですよね!?
菊池:普段店に来ない方や県外の方からも支持され、今では一番人気の商品になっています。
鉄崎:「たぬきケーキ」はいつ頃から作っているんですか。
菊池:昭和40年頃から作っています。
鉄崎:全国的に昭和時代は「たぬきケーキ」ブームでしたか。
菊池:和洋菓子店で作っている店は多かったですが、ラーメン屋さんと同じで店によって形や材料が違うので、三角や四角などいろいろな形の「たぬきケーキ」があります。
鉄崎・堀:そうなんだ〜!!
鉄崎:「たぬきケーキ」が作られたのは静岡だけなんですか?
菊池:いえ、全国にあります。愛知県にも一宮にあります。
堀:今日は菊池さんに「たぬきケーキ」を持って来ていただきました。
鉄崎:耳の部分はアーモンドなんだ。うわ〜、食べるのがもったいないな〜。
堀:(ケーキを見ながら...)つぶらな瞳でタヌキの顔がかわいいですね。顔はチョコレートでコーティングされています。
菊池:ほとんどの店では耳がアーモンドスライスですが、うちはホールのアーモンドを半分に切ったものを使っています。ケーキの生地はプレーンと抹茶とショコラの3種類の味で展開しています。
堀:マニアからすると全国のたぬきケーキめぐりをするのが楽しいんじゃないでしょうか。
菊池:「全国たぬきケーキ生息マップ」というのがあって、全国で売っている店を紹介しています。どんどん作っているお店が減っているようです。
鉄崎・堀:いただきます。
鉄崎:(食べながら...)かわいいお菓子は食べる時にちょっと気を使っちゃうよね。僕のはプレーンの生地ですね。耳の部分だけ食べたら変な生き物になったぞ(笑)。
堀:私のは抹茶の生地ですね。クリームが入っていておいしい!! 生地をコーティングしているチョコが濃厚ですね。
菊池:ベルギー産のチョコを使っています。昔ながらのレシピで生クリームではなくバタークリームを使っているので年配の方には昔懐かしい気持ちで食べてもらえると思います。
鉄崎:昔のケーキはバタークリームの味が強かったからな〜。
堀:ものすごく食べ応えがありますね。この「たぬきケーキ」はホールケーキもあるんですか。
菊池:4号(直径12センチ)〜7号(同21センチ)までご予約で対応していいます。
堀:ホールケーキは親方たぬきのように形が大きくなるんですか。
菊池:4号はたぬきが2匹、5号(直径15センチ)は3匹、6号(同1センチ)と7号は5匹といった具合に、大きさによってタヌキの数が違います。クリスマスや誕生日は飾りを付けられます。
堀:なるほど!!
全国たぬきケーキ生息マップで遠方からもファンが来店
鉄崎:味も雰囲気もともに懐かしさを感じますが、近年のレトロブームでまた人気が再燃しているようですね。
菊池:純喫茶めぐりやレコードのブームなど、70〜80年代の流行や服装を好む若者が増え、SNSを通じて来店される方も多いですね。
堀:遠方から来るお客さんもいるんですか。
菊池:大阪や京都、関東近郊の方は直接来る人が多いです。もっと遠方の方にはクール便で全国に発送しています。
鉄崎:お店は国道1号線沿いで分かりやすい場所にありますよね。
菊池:鉄崎さんがおっしゃっていたように否応なしに目立ちます(笑)。
堀:インスタグラムなど新しいことにも挑戦していますね!
菊池:3年ほど前から常葉大学や県立大学の学生に協力してもらいながらインスタグラムを始めました。商品を包装するシールも静岡デザイン専門学校の学生と一緒に作りました。
鉄崎:最後にリスナーにメッセージをお願いします。
菊池:昭和の懐かしい「たぬきケーキ」ですが、良質な材料で皆さんが食べやすいように作っていますのでご賞味いただけたら嬉しいです。インスタグラムもぜひご覧ください。
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■日月堂リラ
住所:静岡市清水区中之郷3-5-40
電話:054-345-7641
※2024年7月8日にSBSラジオWASABIで放送したものを編集しています。