八王子市 再エネ設備設置に補助金 増設や買い替えも対象に
地球温暖化対策の一環として、八王子市は4月14日から再生可能エネルギー利用機器等の設置に関する今年度の補助金申請の受付を開始した。
2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロを目指す『ゼロカーボンシティ』の実現に向けて取り組んでいる八王子市。今回の補助制度では、市民および市内中小事業者による太陽光発電システム、蓄電池、太陽熱利用システム、木質ペレットストーブの設置費用を一部補助する。国や東京都が実施する補助金との併用も可能だ。
具体的な補助金額は、設置する機器の種類や規模によって異なるが、例えば太陽光発電システムの場合、1キロワットあたり1万円、上限10万円が補助される。また同時にリチウムイオン蓄電池システムも導入することで3万円が申請できるため、最大で13万円の補助額となる。
昨年と異なる点は
市は例年、同様の補助金を実施しているが、昨年と大きく異なる点がある。一つ目は、すでに太陽光パネルなどを設置している人が増設する場合や、耐用年数を超えたものを買い替える場合も今回は補助の対象となる。太陽光発電設備の耐用年数は一般的に20年から30年とされている。
新築住宅は除外
二つ目は、新築の住宅・事業所への設置は対象外としている点だ。理由として、今年度から都が大手ハウスメーカー等を対象に、新築住宅等へ太陽光発電設備の設置を義務化したことから、都の制度を利用すれば補助金を受けられるようになったためという。
市ゼロカーボン推進担当の井上茂課長は、「この2点が例年と大きく異なるため対象要件をよく調べてほしい。また事後報告制ではなく事前申請制で交付決定後に着工しなければならない点も注意してほしい」と呼びかける。
一方、市内を中心に太陽光パネルの販売・設置を手がける(株)エナジーストーリー(八日町)の担当者は、「都の同様の補助金とも併用可能なので、お客様の実負担額を軽減することができる」と制度を歓迎する。今年度は増築や更新も対象となることについて、「屋根に設置した太陽光パネルをもう1面増やしたいという方や、約20年前に設置しこのタイミングで買い替えようかと検討している方もいるようだ」と話している。
申請は先着順で、予算に達し次第受付終了。