1.5階ってなに?将来的には平屋使いもできる住宅をご紹介!
暮らしやすさに直結する間取りは、家づくりにおいて悩む方も多いのではないでしょうか。今回ご紹介するのは一部が2階建てになっている1.5階の住宅。子どもが巣立った後もスペースを無駄にしない間取りや土地の形を意識した窓の選び方など、暮らしやすさを追求しています。家がぐっとおしゃれに見えるデザインの一工夫も紹介していきますので、ぜひ家づくりの参考にしてみてください。
そもそも1.5階って?
そもそも1.5階とはどのような空間を指すのでしょうか。ここでは1.5階住宅の特徴をご紹介します。
1.5階は平屋+αの考え方
平屋はコンパクトで家族とのコミュニケーションがとりやすい分、部屋数に限りがあります。一方2階建てにすると部屋数は広くとれますが、家族とのコミュニケーションがとれないのではと悩む方も多いのではないでしょうか。
このような悩みを解決してくれるのが、1.5階という考え方。1.5階は別名「平屋+α」ともいわれておりますが、まさに1.5階とは、平屋と2階建て双方の良さを凝縮したような住宅なのです。
1.5階で大人と子どもの空間を分けた住宅をご紹介!
動画はコチラ
今回の間取り
ご紹介するお家は3LDKの1.5階住宅。主寝室からファミリークロークへつながることでパートナーを起こさない共働き動線や、2階は完全に子どもだけの空間にして将来的には平屋使いにするなど、1.5階の住宅ならではのこだわりがたくさんあります。
広く見せるシューズクロークのコツ
玄関からそのまま靴やアウトドア用品を収納できるシューズクローク。シューズボックスよりも多く収納できるため便利ですが、場所を圧迫してしまうという欠点も。収納力を高めながらも広く見える玄関のコツをご紹介します。
扉を付けずにシューズクロークを設置
扉を付けずにシューズクロークを設置することで、玄関を広く見せることができます。また棚の奥行きを広く設計し、キャンプ・アウトドア用品を入れることも。高い収納力を保ちつつ、広々とした空間を演出できます。
建材のひと工夫でぐっとおしゃれになるリビング
家族が集まるだけでなくお客さんも足を踏み入れるリビングは、こだわりたいスペースのひとつ。お気に入りの建材を一部取り入れるだけでも、おしゃれなリビングに仕上がります。
床材はほんのりピンク
床材は「ブラックチェリー」という薄くピンクがかった木材を使用。触り心地がなめらかなだけでなく、年々ツヤや光沢が出てくる点も特徴です。
床材は部屋の印象を決める重要な建材。木目調のあたたかな感じにするのか、タイルのような建材にしてシックにするかなど、家族で話し合いながら雰囲気を決めていきましょう。
テレビ裏のタイルは名古屋モザイク
テレビ裏には名古屋モザイクのタイルを設置して臨場感ある雰囲気に。施主の方がカリフォルニアテイストの住宅を好んでいたため、こちらのタイルが採用されたといいます。
自分の好きな雰囲気から建材を選ぶことで理想の家にぐっと近づきます。
小上がりの和室でスペースを区切る
小上がりの和室をリビングに設置し、空間を区切っています。同じリビング内にあってもメリハリをつけられるだけでなく、和室から2階につながる階段が伸びている点も特徴。通常の2階建てよりも奥まったところに階段があるため、家族だけのスペースが確立されています。
キッチンの床材を変えてメリハリを
リビング・ダイニングで使っている床材をあえて使わず、キッチンのみ異なる床材を使うことでおしゃれなキッチンに早変わり。キッチンやダイニングでのひと工夫をご紹介します。
クッションフロアがおしゃれなキッチン
キッチンの床材にはあえてリビング・ダイニングの床材を使わず、グレーのクッションフロアを採用。見た目がおしゃれなだけでなく、タイルと違って床も冷たくならないため機能性も兼ね備えたキッチンになっています。
リビングで使われている木目調の建材とは対照的に、キッチンではグレーを基調としたシックな雰囲気にすることで部屋全体のメリハリも生まれています。
ホーロー材でキズや汚れに強いキッチンに
キッチンの収納部分やレンジフードにはホーロー材を使っている点もポイントです。ホーロー材とは、表面をガラスでコーティングしたつるつるとした材質のこと。キズや汚れに強くお手入れが簡単なため、より使い勝手のよいキッチンに仕上がっています。
ダイニングに多めのコンセントを設置
ダイニングには多めにコンセントを設置している点もポイント。ダイニングにコンセントが足りていないと、ホットプレートや電気ポットなどちょっとした電化製品を使う度に延長コードを使う必要があります。多めにコンセントを設置しておくことで、より快適なダイニングになります。
収納はリビングとキッチンに設置
収納スペースの確保は家づくりに必要不可欠。家づくりの段階から何をどこにどのくらい収納するのかを考えることで、パントリーやクローゼットの配置を決められます。収納スペースのコツをご紹介します。
パントリーは可動棚で自由度高く
食料品や日用品をストックするのに役立つパントリー。キッチンのすぐ隣に備えることで料理中でもすぐにものを取り出せる動線にしています。また可動棚にして自由度の高い収納スペースとなっている点も特徴です。
リビング収納も
リビングにも収納スペースを設け、日用品をストックするスペースに。あえて洗面所にも近い位置に置くことで、リビングで使う日用品だけでなく洗濯用洗剤やボディソープなど洗面所で使用する物も一緒に収納できます。
混みあわない洗面所
家族が多いと、朝の支度の際に洗面所が混みあってしまうことも。朝にストレスなく快適に準備できる家づくりをご紹介します。
スロップシンクとしても使える洗面台を設置
脱衣所に予備の洗面台を備え、洗濯の下洗いとして使うスロップシンクとしても活用できるように。家族が多くても洗面所が混みあわないため快適に過ごせます。
過ごしやすい共働き動線
共働き世帯が増えている現在、休みの日はお互いにリフレッシュできるような主寝室をつくることも重要なポイント。間取りや動線にひと手間を加え、オンオフのメリハリがつく家をつくっていきましょう。
ウォークスルー型クローゼットと主寝室をつなぐ
洗面所・ウォークスルー型のクローゼット・主寝室をそれぞれつなぐことで、パートナーを起こさない動線となっています。主寝室からクローゼットで着替え、そのまま洗面所で身支度をして家を出るという動線ができるため、パートナーを起こすことなく外出できます。
ウォークスルー型クローゼットはドアの配置も意識
ウォークスルー型クローゼットは置くものを想定して扉の位置を決めることが大切。今回は左側にハンガーで服をかけ、右側にタンスなどを置くスペースにしています。ウォークスルー型クローゼットはウォークイン型と違って通り抜け出来るため、扉の配置に注意する必要があります。収納力のある広い空間だけでなく回遊性も意識して家づくりをしていきましょう。
主寝室のプライバシー確保も
道路に面した側の窓をすりガラスにすることで寝室のプライバシーを確保。立地や周りの土地状況を加味して部屋の配置を考え、窓などの建具を工夫することが大切です。
子どもと大人の空間を分ける1.5階
将来子どもが巣立つことを考えると、子ども部屋をつくってもスペースが余ってしまうという問題があります。そのような時に役立つのが1.5階の考え方。将来を見据えた住宅づくりをご紹介します。
将来は平屋の暮らしができる構造に
主寝室やリビングなど大人が過ごす空間を1階、子どもが過ごす場所を2階と区切ると、将来は1階だけで暮らしが完結する平屋の暮らしができる間取りに。子どもが多く、部屋が余ってしまう場合でも間取りを工夫することで、無駄がなく住み心地のよい家が続きます。
まとめ
1.5階ならではの間取りや動線づくりにこだわった住宅をご紹介しました!間取りや建材のひと工夫や立地を考えた窓の選び方など、おしゃれさと機能性を備えている点が特徴的でしたね。
将来の使い方を意識して、長く快適に過ごせる家を考えていきましょう。