U-21 Jリーグ創設、11クラブ参加で東西2リーグ制、秋春制移行の2026/27シーズンからスタート
19歳以降の適正なプレー環境確保が狙い
Jリーグは27日に開催した理事会で、ポストユース(19~21歳)および周辺年代の選手育成・強化を目的として、21歳以下の選手を主な対象とする大会「U-21 Jリーグ」(仮称)の創設を決定した。秋春制に移行する2026/27シーズンに開始し、東西2リーグ制で計11クラブが参加予定。
日本サッカーでは、18歳まではJユースや高校サッカーを通して継続的な出場機会が確保できているが、19歳以降(高校卒業以降)は大学サッカー等に進むか、プロリーグに進むか選択肢が限られており、プレー環境を確保するのが難しい。
そこで、年間を通して90分フル出場できる機会、試合➝休息➝トレーニング➝試合のサイクル、観られている状況での真剣勝負といった適正なプレー環境を確保し、日本サッカー全体の可能性を最大化することを目的として、U-21 Jリーグの創設が決まった。
有観客で開催され、全試合インターネット配信される予定。現時点の主な大会構想は以下の通り。
■開催時期
・2026/27シーズンに開始
・8月から9月頃に開幕し、4月頃に閉幕
・土曜日から月曜日の開催を基本とする
■大会方式
・東西2リーグ制
・同リーグ内でのホーム&アウェイ(2試合)+他リーグとのホーム or アウェイ(1試合)
・各リーグ上位によるプレーオフを実施
■参加予定クラブ(計11クラブ)
浦和レッズ
FC東京
東京ヴェルディ
川崎フロンターレ
清水エスパルス
ジュビロ磐田
名古屋グランパス
ガンバ大阪
ヴィッセル神戸
ファジアーノ岡山
V・ファーレン長崎
■大会レギュレーション
・エントリー上限:18名(交代上限7名)
・外国籍枠:3名(ただし、トップチームと同様に「Jリーグ提携国」として定める国の国籍を有する選手は外国籍選手として取り扱わない)
・監督ライセンス:JFA Aジェネラルライセンスコーチを必須とする
・オーバーエイジ(OA)枠
-年齢制限なしのOAと22歳、23歳を対象とするU-23 OAの2種類を設定
-理想形をOA3名まで+U-23 OA3名までとし、3シーズン目(2028/29シーズン)までにこれを目指す
-初年度(2026/27 シーズン)は次の通りとする
推奨基準:OA 3名まで+U-24 OA4名まで(各クラブはこの基準を目指してチーム編成を行う)
必須基準:OA 6名まで+U-24 OA4名まで(必ず満たさなければならない基準)
※推奨基準に満たない試合において、当該チームはU-21選手の先発4名を義務とする
Jリーグ・野々村芳和チェアマンのコメント
「2026/27 シーズンに『U-21 Jリーグ』をスタートすることを決定いたしました。ポストユース年代は、サッカー選手としてのキャリア基盤を形成するうえで非常に重要な期間です。この時期における継続的なプレー環境の確保は、選手のポテンシャルを最大限に引き出すために不可欠です。
日本においては、大学サッカーが重要な育成のルートとなっており、またJクラブも期限付移籍を活用することで、若手選手に出場機会を提供してきました。これらのパスウェイは今後も重要であり続けますが、一方で、クラブが選手の育成を一貫してマネジメントしながら、定期的な試合出場を確保できる環境の補完も必要であり、『U-21 Jリーグ』は、そこにアプローチする取り組みです。
本リーグが、19歳から21歳の選手にとっては成長のステージとなり、また18歳以下の高校年代等におけるスター候補も躍動する場になることを期待し、今後もJリーグ・日本サッカーのさらなる成長に向けて取り組んでまいります」
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記事:SPAIA編集部