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【山田怜さんの新刊「山神様のお抱え漫画家」第1巻】 焼津市、藤枝市、高草山が舞台。幼なじみが山の神様に

アットエス

静岡新聞論説委員がお届けするアートやカルチャーに関するコラム。今回は2024 年10月24日に発行(奥付)された漫画家山田怜さん(静岡県出身)の新刊「山神様のお抱え漫画家」第1巻(マッグガーデン)を題材に。

ウェブ漫画サイト「マグコミ」の2024年5月~8月配信分を収録。漫画家になる夢をあきらめて故郷に戻ってきた萩(しゅう)の前に現れたのは、10年前に姿を消し山の神様になった幼なじみの朱音(あかね)だった-。

物語の舞台となった青羽根町と青羽根山のモデルは、それぞれ焼津市、同市と藤枝市の境にある高草山である。第1話の始まりから数ページで焼津市、藤枝市の市街地を捉えた鳥瞰図が出てくる。静岡県民なら一目瞭然。彼方には富士山も見える。

朱音には幼少期からこの世にあらざるもの、モノノケの類いを視覚的に認知する能力があった。萩は朱音から口伝えで聞いたモノノケたちの姿を絵にしていた。これが萩にとって、漫画家を志すきっかけだった。

静岡の山に潜むものたちを描いている、という点で磐田市出身のイラストレーター・漫画家のnohoさん「となりの妖怪さん」を想起させるが、「山神様のお抱え漫画家」は妖怪譚にラブコメ的要素を加えている。

美男美女に描かれた幼なじみの二人は、10年間という互いの「不在」を感じさせないほどからりと付き合っている。互いに互いの能力を信頼し合いながらも、突っ込みを入れ合う。ただ、少なくとも萩は特別な感情を持っているようだ。とあるモノノケに対して「やっと戻ってきた朱音を二度と失くしてたまるか」と太ゴシック文字で伝えている。

憎からず思っていた相手は「神」になってしまった。この隔たりはかなり絶対的なものだ。モノノケたちとの出会いやすれ違いと同時に、彼らの距離の縮め方も見守りたい。
(は)

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