横須賀市立総合医療センター 3月開院、地域医療の要に 33床増床、搬送用ヘリポートも
施設の老朽化と患者増加で手狭になった横須賀市立うわまち病院は、今年3月1日に神明町に移転し「市立総合医療センター」として新たなスタートを切る。病棟は昨年11月に竣工しており、開院に向け機材搬入など最後の調整を行っている。
同院の移転が決まったのは2018年。県道から病院までの進入路の幅が狭いことも移転の理由の一つに挙げられていた。
新院は鉄骨造一部鉄筋コンクリート造の地上7階建てで、屋上には三浦半島初の救急搬送用ヘリポート施設を整備。現行の417床から33床増床し、手術室も5室から10室に増室した。外来患者向けの化学療法室を19床整備し、抗がん剤治療を提供する体制を強化。標ぼう診療科に歯科、歯科口腔外科などを追加し、合計34科の体制となる。
京急久里浜駅から徒歩約7分に位置しており、久里浜地区における賑わいの創出にも期待が向けられる。うわまち病院から引き続き新院でも院長を務める沼田裕一医師は「優しい心、深い知識、高い技術で地域医療に貢献していきます」と抱負を語った。
移転後の同院跡地の一部については、市が看護系大学を設置する方針を示しており、最短で30年度の開学を目指す。