自分の好きがたくさんつまったお店。明石通りのセレクトショップ「LIT」。
2023年10月にオープンした明石通りのアパレルショップ「LIT」。新潟では珍しいアイテムが揃い、しかもオーダースーツまで作れるお店なんです。それ以外にも、他のお店にはないような特徴がたくさんあるそう。店主の阪田さんに、お店にあるアイテムやお店のこだわりについて、溢れんばかりの思いを聞いてきました。
LIT
阪田 康太 Sakata Kouta
1995年柏崎市生まれ。高校卒業後、国際トータルファッション専門学校に進学。卒業後は長岡のスーツショップで勤務したのち、新潟市の「ONE DAY STORE」で働く。2023年10月に「LIT」をオープンする。最近カメラを買い、写真を撮るのにハマっている。
かっこいい背中を追いかけて続けてきた、これまでの道。
――今日はよろしくお願いします。着てらっしゃる服、とてもかわいいですね!
阪田さん:ありがとうございます。「sandwaterr」っていうブランドの服で、僕自身がすごく好きなブランドで、今後お店でも取り扱いをするブランドなんですよ。
――もとから服はお好きだったのでしょうか。
阪田さん: 高校生のときに服にハマっていましたね。理由はめっちゃシンプルで、モテたいから(笑)
――確かに、シンプルですね(笑)
阪田さん:結論、モテませんでしたけど(笑)。そんな理由で服が好きなのもあって、高校卒業後は国際トータルファッション専門学校で服を販売するための知識を学びました。
――もともとお店を出したいという思いはあったのでしょうか。
阪田さん:専門学校に入った段階ではまだ決めてなかったんです。卒業した後に働いていたスーツのお店で一緒に戦っていた先輩が、すごいかっこよくて背中が輝いていたんです。先輩は仕事を辞められてしまったんですけど、その後も先輩の思いを引き継いで、僕はお店を出すぞと思っていました。
――その先輩の存在がとても大きかったんですね。
阪田さん:本当にかっこよかったですね。その後に働いた新潟の古着屋さんの社長もすごくかっこいい人で。そんな人たちと仕事をすると、自分もそうなりたいと思っちゃいますよね。
――アパレルで働く中で、独立をしたいと思ったきっかけはあったのでしょうか。
阪田さん:自分が27歳になって30代が見えてきたときに「何かしないとな」と考えていたんです。そんなときに、ふと空を見上げたら「独立しよう」って決意できたんです。そこからは独立するためにどうしたらいいか勉強したり、福島にあるいろんな社長さんが集まるバーに行ってインスピレーションを受けたりして、構想を練っていました。
――ふとした瞬間に独立を決意されたんですね。店名の由来を教えてください。
阪田さん:「LIT」には、「ヤバイ」、「イケテル」、「カッコイイ」って意味があるんです。めちゃくちゃ自分っぽいし、3文字だから覚えやすいしっていうことでこの名前にしました。お店としては自分の集大成みたいな、今までやってきたことを全部入れたくて、アパレルとオーダースーツと古着のお店にしました。
自分の好きを集めた、集大成のお店。
――このお店に置いてあるアイテムには、どんなものがあるのでしょうか。
阪田さん: 僕がもともと好きだった、かっこよくて機能性のいいアイテムを取り扱っています。「+phenix」っていうブランドが今年は特におすすめです。撥水や防風にも長けているので、新潟の気候も乗り越えられますよ。僕はもうすでに助けられています(笑)
――自分の本当に好きなアイテムを置きたいという思いがあるんですね。
阪田さん:靴も面白いものを置いていますよ。「moonstar」っていう150年の歴史があるブランドを取り扱わせてもらっていて。9月にこのブランドの「SPXX」というスニーカーのラインと、「SHINARI」という革靴のラインのポップアップを同時にさせてもらったんです。とても反響があったので、4月にもまた「moonstar」さんとのポップアップを開催する予定なんです。
――どんな人でも履けそうな靴ですね。
阪田さん:古着屋さん時代のお客さんが年を重ねても来られるようなお店にしたいんです。好みの系統がちょっと変わった方々が来ても選べるような服をセレクトしています。
――オーダースーツも置いてあるんですね。
阪田さん:オーダースーツのことを教えてくれる方々と仲良させていただいて、オーダースーツ以外のこともたくさん教えていただきました。前働いていたスーツ屋さんの知識も入れながら、オーダースーツを作らせてもらっています。 サイズ感はもちろん、裏地やボタンなどなど、自分だけのスーツを作れますよ。
――お気に入りの1着が作れちゃいますね。
阪田さん:スーツを作りに来てくれる学生さんが多いんです。成人式に着ていきたいって作りに来てくれた子もいますし。オーダースーツってちょっと敷居が高いって思われがちなんですけど、ハードルを下げてもらえるように価格も設定しています。
――古着は近々販売されるとお聞きしましたが……。
阪田さん:実はこのお店、2階があるんです。そこを1月から古着屋さんとしてはじめようと準備しています。この前も古着のピックに行ってきたんです。あとはハンドメイドのアクセサリーや雑貨も置いてあるので、服以外のお買い物も楽しめますよ。
誰でも楽しんでもらえるお店に。
――先月には「石本商店」さんとのコラボイベントが開催されていましたね。
阪田さん:飲食店とのコラボイベントは月に1回やりたいなって思っています。 「石本商店」さんのカレーが美味しすぎて、「僕のお店に来てくれる方にも食べていただきたい! 」と強く思って、今回コラボさせていただくことになったんです。
――コーヒーは阪田さんが淹れているんですね。
阪田さん:今めちゃくちゃハマっていて、セミナーで勉強しながらうまくなっている途中です。僕の成長がここで実感できますよ(笑)。前は柏崎の「ネコジタ」さんのバスクチーズケーキを食べながら、オーダースーツが実際にどのようにつくられているのかをイメージしていただくイベントも開催しましたね。
――服とコーヒーの組み合わせはなかなかないですよね。
阪田さん:ひとりひとりのお客さんと対面でゆっくり話したくて、カウンターを作ったんです。コーヒーを飲みながら服を見たり、服を買った後にコーヒーを飲んだりできる空間が欲しかったんですよ。このカウンターでお客さん同士が仲良くなってくれることもあったりします。
――思わぬ効果があったんですね。お店をやっていくうえで阪田さんが大切にしていることを教えてください。
阪田さん:たくさんあるんですけど、絶対に楽しませることですね。服を売ることとは関係なく、僕と話すことによって元気になってくれるような、相談とか、たわいもない話ができるお兄ちゃんみたいな存在になれればと思っています。優しい接客で、誰でも入りやすいようなお店にしていきたいです。
――最後に今後の目標を聞かせてください。
阪田さん:このお店を通して、今までお世話になってきた方々に恩返しがしたいのと、「困ったら阪田さんに聞こう」みたいな、頼られる存在になりたいですね。人間としては、超越した「漢」になりたいです(笑)。あとはコーヒーやお菓子、ショップバックも、僕の地元の柏崎のものを使っているので、ここでしか味わえない柏崎をどんどん発信していきたいです。
LIT
新潟市中央区蒲原町3-26
木曜定休