AKB48[ライブレポート]AKB48劇場リニューアルオープン&劇場オリジナル新公演開幕「この42人で目指すステージは、東京ドームです!」
AKB48が、12月8日(日)に結成19周年を迎え、活動拠点であるAKB48劇場をリニューアルオープン。オープニングセレモニーには初代AKB48グループ総監督の高橋みなみも登場し、4代目総監督の倉野尾成美・小栗有以とともにテープカットを行なった。そして、約9年ぶりとなる秋元康書き下ろしの劇場オリジナル新公演 AKB48 18th Stage<ここからだ>が開幕。新劇場・新公演とともに、20周年イヤーというメモリアルイヤーをスタートさせた。
劇場のリニューアルオープンに先立ち、劇場のロビーにてオープニングセレモニーを実施。現役メンバーを代表して、4代目AKB48グループ総監督の倉野尾成美・小栗有以・佐藤綺星・八木愛月が登壇し、初代AKB48グループ総監督・高橋みなみもスペシャルゲストで登場。倉野尾は“やっと私たちの劇場が戻ってきました。新しくなった劇場とともに私たちもここで成長します”と語り、小栗は“新生AKB48を創る自信と愛と覚悟を持って、初日を迎えたいと思います”とコメント。高橋みなみは“AKB48劇場は今まで在籍してきたすべてのメンバーにとって始まりの場所、ホームなので、最初改修工事が始まると聞いた時は少し寂しさもあったんですけど、今日完成した劇場を見て、今のメンバーにとって素晴らしい環境になったなと思いました。まさに「ここから」AKB48の歴史が新たに始まるんだなと思っています。初日精一杯楽しんでください!”と激励した。さらに“東京ドームを目指す”という目標を掲げる倉野尾に対して“ぜひ行ってください! 夢を掲げる・言葉にするのがどれだけ大変なことか、私も総監督で経験したんですけど、誰かがスタートを切らないとそこに向かって走り出せないと思います。劇場公演は秋元先生からの手紙であり、AKB48を新しいフェーズに連れていってくれるものだと思うので、リハ中に歌詞を受け止めて「自分たちの曲なんだ、ここから始まるんだ」と思った時に、「東京ドームに立ちたい」と思えたことは素晴らしいことだと思うので、ぜひ叶えてほしいと思います”と初代総監督らしい愛情溢れるエールを送った。
またセレモニーでは、倉野尾・小栗・高橋みなみさんの3人でテープカットを行なうも、小栗だけなかなかテープが切れずに慌てる一幕も。AKB48らしいハプニングもありつつ、最後は無事にテープカットを終え、笑いと祝福の拍手に包まれた。
今年9月から始まった約3ヵ月の全面リニューアル工事を経て、エントランスから場内まで煌びやかな内装へと一新したAKB48劇場。劇場の象徴である2本の柱とステージにはLEDビジョンを設置し、楽曲と連動した演出で劇場公演が一層華やかに。ロビーにも幅6メートル・高さ2.25メートルの巨大なLEDビジョンを設置しており、メンバー紹介ムービーやMVの上映、公演のロビー観覧が大迫力で楽しめる。また、ロビーには周年ごとにピンクのテープが貼られてきた柱も展示しており、本日19本目のテープも加わった。エントランスから壁写真を飾っている廊下にかけては、衣装展示・歴代のトロフィーや楯を飾ったショーケース、フォトスポット、旧劇場のジオラマなどを新たに設置し、リニューアルオープンのこの日は旧劇場で最初に行なった公演<PARTYが始まるよ>の衣装などを展示。大きな変貌を遂げた新劇場に足を踏み入れたファンからは“すごい!”“めっちゃ可愛い!”と歓声が上がっていた。
そして迎えた新公演。チームA 7th Stage<M.T.に捧ぐ>以来約9年(8年10ヵ月)ぶり、秋元康が書き下ろすオリジナル公演としては18回目となる待望の新公演とあり、開演前から場内は熱気と大きな期待感で満ちていた。場内が暗転すると、ステージのLEDでカウントダウンがスタート。旧劇場で行なってきた17つのオリジナル公演の軌跡映像が流れた後、倉野尾が新劇場の扉の前に降り立ち“ここからだ”と呟くと、この日お披露目となる新しいovertureが鳴り響いた。
秋元康が“AKB48はここから第2期黄金時代を迎える”という想いを込めて名づけた<ここからだ>公演。その1曲目を飾ったのは、公演タイトルを冠した楽曲「ここからだ」。“かつて栄えた国の復古“とAKB48を重ね合わせた壮大なバラードを、王朝をイメージした白のクラシカルなマントとロングドレスに身を包んだメンバーが高らかに歌い上げた。ようやく迎えることができた初日のステージに思わず涙するメンバーとファンの姿も。感動的なムードに包まれた1曲目に続き、黄色のミニスカート衣装に素早く着替え、アップテンポなナンバー「恋愛カンニング」「ロマンティック男爵」、新劇場での再出発と成長を誓う楽曲「劇場へ ようこそ!」を立て続けに披露。荘厳な幕開けから一転、AKB48らしいエネルギッシュなパフォーマンスで場内を盛り上げた。
冒頭のMCでは、倉野尾が“大変お待たせしました! <ここからだ>公演、ついに、ついに、ついに、始まりましたー! 思い起こせば1年前、2023年の12月8日に本公演は初日を迎える予定でしたが、みなさんご存知のとおり2度の延期があり、「やるやる詐欺」とまで巷では言われていたみたいなんですが、ようやく初日を迎えることができました!”と喜びを噛み締めながら挨拶。“約9年ぶりの新公演、しかも新劇場です! 私たちメンバー全員にとって、初めてのオリジナル公演になります。AKB48の新たな章が始まるのは「ここからだ」という強い気持ちを持ってパフォーマンスしますので、本日もよろしくお願いします!”と意気込みを語った。
続いてはユニットパートへ。AKB48のエース・小栗、山内瑞葵、千葉恵里は、3人のキュートさが際立つフリル衣装で登場。ロリポップ風のステッキを使いながら「Lollipop」を歌唱し、甘い歌声と笑顔でファンの心を掴んだ。「風の待ち伏せ」では、佐藤綺星、水島美結、山﨑空、秋山由奈の若手メンバー4人がフレッシュなパフォーマンスで爽やかな風を吹かせ、大人っぽい曲調の「クリスマスリング」では、ダンスに定評のある倉野尾、下尾みう、鈴木くるみ、永野芹佳、山口結愛の5人がしなやかなダンスで魅せた。同公演で唯一のソロ楽曲「2月のMermaid」を託されたのは18期研究生の八木愛月。AKB48の新エースがキラキラと輝きを放つ圧巻のパフォーマンスで存在感を示した。赤いラブリーな衣装で登場した伊藤百花、向井地美音、村山彩希は「振り向きざまのキッス」を披露し、19期研究生の伊藤をセンターに可愛らしさ全開のパフォーマンスで魅了。晴れやかな王道アイドルソングからクールなダンスナンバーまで多彩なステージをくり広げた。
終盤には、シリアスなナンバー「夜中過ぎのアウトロー」で力強いダンスパフォーマンスが炸裂。「奇跡が消えても」ではステージのLEDでミラーボールが回り、場内がダンスホールさながらの様相に。さらに「シクラメンが咲く頃」を儚くも優しい表情で歌い上げ、雰囲気がまったく異なる3曲でラストスパートを畳み掛けた。そして「まだ見たことのない景色へ」で本編を締めくくった。
アンコールでは、開演ブザーとともに再び幕が開くと、AKB48の象徴である赤チェックをメインとしたロック風衣装に身を包んだメンバーが登場。鞘師里保の初の振り付け提供となる「緞帳を上げてくれ!」で勢いよくスタート。《ここでもう一度夢を見ようじゃないか》という歌詞を熱く体現した気迫のパフォーマンスで、ファンを興奮の渦に巻き込んだ。アンコール2曲目は、爽やかで疾走感溢れるナンバー「そんなに好きだったら」。最後まで全力パフォーマンスを届け、場内のボルテージも最高潮となった。
倉野尾は“秋元先生が今のAKB48に公演を書いてくださり、無事に初日を迎えられるようにとたくさんのスタッフさんが愛を持って支えてくださって、何度も延期してしまいましたが、こうしてこんなにもたくさんの方が初日を楽しみに待っていてくださったから、今日初日が迎えられたと思います。心から感謝しています”と目を潤ませながら感謝を伝え“今ここに立っている初日メンバー16人に加え、これから初日を迎えるメンバーも含めて42人全員でAKB48です。この42人で目指すステージは、東京ドームのステージです! 決して簡単な道のりではないことはすごくわかっています。メンバー1人ひとりがしっかり気持ちを持ってこれから活動していく先に、きっとそのステージがあると思います。「やるやる詐欺」と言われないように、この新劇場とともに一歩一歩歩んでいきたいと思います”と、AKB48が“ここから“目指す夢を堂々と宣言。そして最後は全員で「Hungry love」を熱唱。全員で力を合わせて初日を駆け抜けたメンバーに惜しみない拍手が送られ、新公演初日は大盛況で終幕となった。
新AKB48劇場・新公演とともに、ついに20周年というメモリアルイヤーに突入したAKB48。“全盛期のAKB48”をライバルに、ここから第2期黄金時代を築いていくAKB48に注目してもらいたい。
総合プロデューサー・秋元康 コメント
AKB48という伝説があって、それからまた新しい伝説を作るんだという想いで<ここからだ>という公演タイトルを考えた。詞を書く時に“今のAKB48の現状、今のメンバーの中で何ができるのか”いうことがテーマだった。昔のまま踏襲してもしょうがないし、でも残さないといけないものもあるし、そのバランスが1番難しかった。このAKB48劇場っていうのはお客さんと一緒に作っている。今日ここに来たかったのは、やっぱり“お客さんがどういう反応をするだろう”っていうのが知りたかったから。それが次につながると思う。昔の公演で最後の曲が「桜の花びらたち」で、その紙吹雪が落ちたまま暗転になってアンコールが始まるんだけど、その時に当時の支配人がモップを持って掃除し始めるとお客さんから“モップ、モップ”ってモップコールが起きるようになった。そういうのはさ、見ないとわからないから。新劇場もまたファンの人が新しい何かを作ってくれると思う。
(東京ドームという)目標があるとそこに向かえる。2005年の11月後半くらいの劇場をまだ作っている時、みんなを集めて“君たちはこれから東京ドームに行く、紅白に出る、レコード大賞も取る”と言ったけど誰も信じなかった。でも“そういうことがあるから頑張ろう”となる。今のメンバーは“黄金期を過ぎて入った私たちですから……”と思っているかもしれないけど、世の中には想定外のことや“まさかあそこから蘇るとはね”ということがたくさんあるから、それを信じてほしいなと思う。(本番を観て)観終わった感想と“とにかく黄金期を君たちが創る、先輩たちから受け継いだバトンを次の世代に渡す役割があるんだ”というのはメンバーに伝えたい。AKB48ってすごくいい形でバトンが渡されて19周年まで来たから、また次にバトンを渡していくことが大事。小さな劇場で粛々とやっていた公演で、1人でも多くファンが多くなっていけばいつか5万人にたどり着くと思う。僕の勝手な考えで言うと、阿久悠さんがおっしゃったことなんだけど、最近の音楽は街なりがしないと。やっぱりみんなヘッドホンを着けてる。昔は有線放送とかパチンコ屋さんとか、そういうところで流れたじゃない、ヒット曲が。だからAKB48の第2期黄金時代っていうのは、カラオケ屋さんに行くと日々みんなが歌ってるとか。売上がどうの順位がどうのこうのっていうよりも、本当にみんなが歌ってくれるかどうかにかかってるんじゃないかな。“これがAKB48だ”っていろんな人に見つかったら東京ドームへ行ける。
AKB48 18th Stage<ここからだ>
2024年12月8日(日)
AKB48劇場
出演:AKB48 メンバー 16名
小栗有以・倉野尾成美・佐藤綺星・下尾みう・鈴木くるみ・千葉恵里・永野芹佳・水島美結・向井地美音・村山彩希・山内瑞葵・山﨑 空・秋山由奈・八木愛月・山口結愛・伊藤百花
overture
1 ここからだ ALL
2 恋愛カンニング ALL
3 ロマンティック男爵 ALL
4 劇場へ ようこそ! ALL
MC
5 Lollipop 小栗・千葉・山内
6 風の待ち伏せ 佐藤・水島・山﨑・秋山
7 クリスマスリング 倉野尾・下尾・鈴木・永野・山口
8 2月のMermaid 八木
9 振り向きざまのキッス 向井地・村山・伊藤
MC
10 夜中過ぎのアウトロ ALL
11 奇跡が消えても ALL
12 シクラメンが咲く頃 ALL
MC
13 まだ見たことのない景色へ ALL
〜アンコール〜
EN1 緞帳を上げてくれ! ALL
EN2 そんなに好きだったら ALL
MC
EN3 Hungry love ALL
AKB48 10thアルバム『なんてったってAKB48』初回限定盤
発売日:2024年12月25日(水)
UPCH-29489 ¥3,850
形態:CD+Blu-ray
【CD】
計14曲 ※全形態共通
【Blu-ray】
・AKB48劇場リニューアル前最終公演 ~6843日目の記録~
・AKB48劇場リニューアル前 最終公演 〜6843日6552公演の思い出をありがとう。〜
RESET
シアターの女神
目撃者
桜の花びらたち
封入特典:応募抽選シリアルナンバー券・メンバーセルフィーカードデス1種をランダム封入
AKB48 10thアルバム『なんてったってAKB48』通常盤
発売日:2024年12月25日(水)
UPCH-20687 ¥2,500
形態:CD
封入特典:内容未定
【CD】
計14曲 ※全形態共通
封入特典:オリジナルトレカ1種をランダム封入
AKB48 10thアルバム『なんてったってAKB48』Official Shop盤
発売日:2024年12月25日(水)
PRON-1083 ¥2,500
形態:CD
【CD】
計14曲 ※全形態共通
※Official Shop盤はAKB48 Official Shop限定商品となります。
特典:「2ショット写真会」「1ショット写真付きオンラインお話し会」参加権利
同梱特典:メンバー個別生写真1種をランダム同梱
AKB48 10thアルバム『なんてったってAKB48』収録曲・歌唱メンバー
昭和
「年下の男の子」キャンディーズ(リリース日:1975年2月21日)秋山由奈・徳永羚海・布袋百椛
「UFO」ピンク・レディー(リリース日:1977年12月5日)平田侑希・水島美結
「チェリーブラッサム」松田聖子(リリース日:1981年1月21日)小栗有以
「時をかける少女」原田知世(リリース日:1983年4月21日)倉野尾成美・下尾みう・田口愛佳・成田香姫奈・福岡聖菜・向井地美音
「なんてったってアイドル」小泉今日子(リリース日:1985年11月21日)★リード曲選抜メンバー16名 秋山由奈・岩立沙穂・大盛真歩・小栗有以・倉野尾成美・佐藤綺星・下尾みう・鈴木くるみ・千葉恵里・橋本恵理子・水島美結・向井地美音・武藤小麟・村山彩希・八木愛月・山内瑞葵
「DESIRE -情熱-」中森明菜(リリース日:1986年2月3日村山彩希
「じゃあね」おニャン子クラブ(リリース日:1986年3月19日)岩立沙穂・鈴木くるみ・髙橋彩音・永野芹佳・橋本陽菜・武藤小麟
平成
「淋しい熱帯魚」Wink(リリース日:1989年7月5日)佐藤綺星・八木愛月
「Body & Soul」SPEED(リリース日:1996年8月5日)新井彩永・山内瑞葵・山口結愛・山﨑 空
「LOVEマシーン」モーニング娘。(リリース日:1999年9月9日)ALL(込山榛香を除く)
「行くぜっ!怪盗少女」ももいろクローバー(リリース日:2010年5月5日)19期研究生(伊藤百花・花田藍衣・川村結衣・奥本カイリ・白鳥沙怜)
「君の名は希望」乃木坂46(リリース日:2013年3月13日)太田有紀・大盛真歩・久保姫菜乃・迫 由芽実・千葉恵里・長友彩海・畠山希美
令和
「オトナブルー」新しい学校のリーダーズ(リリース日:2020年5月1日)坂川陽香・橋本恵理子・正鋳真優・工藤華純
「可愛くてごめん」Honey Works(リリース日:2022年11月21日)伊藤百花
AKB48 10thアルバム Official Shop盤 購入者イベント概要
■<2ショット写真会>※全6日程にて開催
メンバーと2ショット写真撮影および握手ができるイベント。
【日程・会場】
2024年11月23日(土)・24日(日)パシフィコ横浜
2024年12月14日(土)・15日(日)幕張メッセ
2025年1月18日(土)・19日(日)幕張メッセ
■<1ショット写真付きオンラインお話し会>※全2日程にて開催
メンバーとオンラインでビデオ通話が楽しめるイベント。さらに参加権利1枚につき1回、メンバーの「1ショット写真」を撮影可能。
【日程】
2024年12月21日(土)・22日(日)