【ミヤネ屋・蓬莱さんのコラム】ノートに書く習慣
なんでもスマートフォンに頼りがちな昨今ですが、いま逆に手書きの手帳が人気らしいです。
日々の生活の中でのメモや食べたもの、筋トレ、日記など書いて、見返した時に、その時の自分の心境や体調がパッと分かるのがいいみたいです。
僕は大学生の頃から手書きの手帳やノートを使っています。スマートフォンを手にしてからは、携帯にメモもいっぱい残していますが、スマホに書いたメモって結局あまり見ないんですよね。
手書きのノートやカレンダーを見返す時は、大きな地図を広げていっぺんに見られる感覚がありますが、携帯のスマホは、地図が断片的でそれを頭で繋ぎ合わせなければならない感覚があり、面倒に思います。
ニュースで見たのですが、タブレット学習よりも結局手で書いて覚えた方が学習効率が良いという研究結果もあるようで、最近では学校でも見直されているみたいです。
僕は白線しかないノートに向き合う時、それは鏡のように自分と向き合う時間になります。
思考を整理するために、目標、自分が今やるべきことの優先順位、思いついたアイデアを20年以上書いてきました。
先日、ふと昔(気象予報士に受かる直前2009年)のノートを見返したら、どういう気象予報士になりたいかというメモも残っていて、当時の僕は「気象予報士の士は、武士の士である。普段は優しくいざという時に頼りになる、社会の役に立つ存在である。師を目指すのでなく、士を目指す」とありました。
おそらく気象予報士として就活する時に、一言でパンッと答えられるためのメモだったと思いますが、15年経った今も考えは変わりません。つまり、その言葉はその後の指針になりました。
そのほかにアイデアもいっぱい残っていて、形になったものもあればならなかったものもたくさんあります。ですが、その中に天気の絵本を描くアイデアが残されていて、見たらビックリしました!!
メモを書いてから14年経ち、書いたことすら忘れた2023年に、なんと!
そのままのタイトルで絵本を出版していたのです。
アイデアが酒蔵で醸造されていくように、自分の中で寝かされて、いつかその風味を扱える自分に追いついた時、解禁され世に出ることになりました。
時空を超えて昔の自分と握手した気分です。
年末年始で、2024年にやったことの整理、2025年の目標、やるべきことの優先順位をまた新しいノートに書こうと思います。
書いたぶっとんだアイデアが実現し未来の自分とまた握手できる日がくるかもしれません。