区内スイミング所属の田渕選手 世界選手権で好成績 競泳・400m個人メドレーで
NECグリーンスイミングクラブ溝の口=久本=に所属する田渕海斗選手(明治大学4年)が、ハンガリーのブダペストで12月に行われた競泳の世界選手権(25m)に出場。男子400m個人メドレー決勝で、4分00秒43で自己ベストを更新し4位入賞を果たした。現在、今夏に行われる世界水泳選手権の出場権獲得を目指し日々、研鑽を重ねている。
12月10日から6日間にわたり開催された世界選手権。田渕選手は、4×100mフリーリレー、400m自由形、4×200mフリーリレー、400m個人メドレーに出場していた。
「メダルが目標だったがまずは自分の泳ぎを目指していたので自己ベストだったのは良かった」と田渕選手は振り返る。
同スイミングクラブの夏間大介コーチと二人三脚でパリ五輪出場を目指した昨年。3月の日本代表の選考会では本命の400m個人メドレーで、後にパリ五輪で銀メダルを獲得する松下知之選手と、16年のリオ五輪・銅メダルの瀬戸大也選手に続く3位で派遣標準記録に届かず五輪出場枠を逃した。
同種目は国内選手のレベルが高く、「世界大会に出られれば決勝まで行ける力はあるが、まず国内で代表権を得るのが難しい」と夏間コーチ。五輪の個人種目の出場枠は各国2人のみで、代表権争いは熾烈な戦いとなっている。
そんな中、次のロス五輪に向けて気持ちを高めていこうと、今回の世界選手権への切符を手にし、挑んだ今大会。これまでも、中国で開催されたFISUワールドユニバーシティゲームズや杭州アジア大会など、国際大会の場は踏んできたが、五輪メダリストらも出場する世界選手権は初。「緊張しないで経験値を積み、存在感を出したい」と、タイムが良かった3日目の400m自由形をきっかけに気持ちを高め、今大会5レース目の出場となる個人メドレーで決勝に進出。後半に強い田渕選手は、半分地点で8位通過だったが、350m地点のターンで6位に。ラスト25mで2選手を抜き、4位となった。「(力を)出し切った感じではあるが、前半も上位でいかないとメダルに届かないと感じた。前半を強化しバタフライ、背泳ぎのスピードも上げていきたい」
小6で同クラブの指導を求めて移籍。「子どもの頃からここで活躍する大学生を見てすごいなと思ってやってきたので、11年通った今、自分がそうなっていればいいなと」。次の目標は3月の日本選手権水泳競技大会で世界水泳選手権の出場権を獲得すること。クラブの子どもたちの憧れや期待も背に、ロス五輪に向けた挑戦が続く。