大竹まことが「ドキッとする」書籍を深堀り! 人の“心”は存在しない?
お笑い芸人の大竹まことが同世代や全世代の男女に向けてお送りしているラジオ番組、『大竹まことゴールデンラジオ』(文化放送・毎週月〜金曜13:00~15:30) 12月20日の放送は、SBクリエイティブから発売中の『心は存在しない』を著した、科学者の毛内拡氏が出演。金曜パートナーの壇蜜とともに本の内容について伺った。
壇蜜「心、存在しないの? びっくりしたよ」
大竹「衝撃的なタイトルですね。『心は存在しない』。ゲッ!みたいな感じですけどもね。脳のことを研究していらっしゃるっていうと、毛内さんはどういう場で研究なさってるんですか?」
毛内「脳科学と言ってもすごく広くて、心理学みたいなのもあるんですけど、私はネズミを使って脳細胞とか脳内物質とか、そういうことから脳の研究をしています」
大竹「どういうことですか? ネズミを使うって?」
毛内「ネズミを使うと脳の中が直接顕微鏡で見られるんですね。そうすると、脳細胞が今どういうふうに活動しているかとか、どういうふうに形が変わったとか、そういうのを見ると、いろんな現象が全部脳細胞とか脳内物質で起きてるんだ、ということがありありと分かってくるわけです」
壇蜜「それは人間にも通用するってこと?」
毛内「おそらくそうじゃないかと思ってます」
大竹「ネズミってどのぐらいの大きさなんですか?」
毛内「手のひらに載るぐらいですね。25gぐらい。脳は皆さんの小指の先っちょぐらいです」
大竹「じゃあネズミのことは、いろんなことが分かってる?」
毛内「いや、まだネズミですらまだよく分からないことが多いですね」
壇蜜「じゃあ人なんてもっと分かんないね」
毛内「わからないことの方が多いですね」
大竹「ご本のタイトルは『心は存在しない』と、ちょっとドキッとするタイトルです。この本を一言で言うのは無理ですよね」
毛内「でも、みんな「心」ってふわっとこの辺にあるとか言いますよね」
大竹「胸のあたりを、ここだ、なんていう人もいますよね」
壇蜜「この本も、心はどこにありますかっていう話から始まるんですよね」
毛内「結局、それが脳の働きで説明が付くんじゃないか、というのが趣旨なんです。でも脳の本来の働きは、別に心を発達させるために進化してきたわけじゃないので、ちょっと捉え直せば「心」がちょっと過大評価されすぎなのではないかと思うんです」
大竹「あの人は心根が優しいねとか「心」って言葉はよく使いますもんね」
毛内「あらゆるドラマとか、Jポップの歌詞でも「心」を取り扱っていますよね」
大竹「だけども先生はそうじゃないと」
毛内「脳も臓器なんですよ。細胞からできていて化学物質で動いてる。そう言うとぎょっとする方も多いかと思うんですけど、肝臓とか心臓とかと一緒ですよね。心臓はドキドキするので「ポンプかな?」と思うんですけど、脳は「何をしている臓器なんだろう?」って分からないですよね」