へばりついて固まった“壁紙の油汚れ”を無理なく落とす“やさしい掃除テク”「湿布がカギ」「白くなった」
お掃除スペシャリスト(クリンネスト1級)のんです。キッチンの中でも汚れやすい場所のひとつが……そう、ガスレンジ横の壁紙ではないでしょうか? 炒め物をした日なんて、油がミスト状になってフワ〜ッと舞い上がり、壁に着地。そして、そのまま固まってしまうのです。さらに厄介なのが、壁紙ってデリケートです。「水分に弱い」「強くこすると剥がれる」「凹凸に汚れが入り込みがち……」と、なんとも扱いづらい存在なのです。そこで今回はこんな掃除しにくい壁紙に付いてしまった油汚れをきれいに掃除する方法をお伝えします。
掃除道具は家にあるものだけでOK
こちらは、壁紙に染み込んだ油ハネを拡大したものです。凹凸にしっかり入り込んでいますね。
【用意するもの】
食器用洗剤
キッチンペーパー
マイクロファイバークロス(3枚)
そう、これだけでいけちゃいます。「掃除道具が多いとやる気が消える民」のみなさんにもやさしいですね。
洗剤水を作る(超薄めが鉄則)
壁紙は想像以上に繊細です。洗剤を濃くすると、ダメージが出やすく“かえって汚れた感”が出ることも。
なのでここは潔く、超・薄めで。
キッチンペーパーに洗剤水を染み込ませて貼る
洗剤水を染み込ませて軽く絞ったキッチンペーパーを、汚れ部分にペタッ。「スプレーした方が早くない?」と思ったあなた、ちょっと待ってください。
スプレーは……
・継ぎ目から水が侵入する(過度な水分使用全般のリスクとして認識されています)
・壁紙が浮く・剥がれる
・シミの原因になる
と危険がいっぱい。
過度なスプレー使用は避け、湿布法をおすすめします。ペーパーに染み込ませ、壁に貼る。それだけで壁紙を傷める恐れがぐんと減ります。
湿布時間は5分程度を目安に
油ハネは、「付着する→ 凹凸に入り込む → 普通に拭くと取れない」という厄介者。そこにペーパー湿布をすることで、表面の油膜がゆるみ、奥へ入り込んだ油も「そろそろ出ます〜」と浮いてきます。
※湿布は5分程度を目安に、壁紙の状態を確認しながらしましょう。
固く絞ったクロスで水拭き
湿布後の汚れは、もう抵抗しません。力を入れなくても、サラッと取れます。
洗剤が残らないよう丁寧に水拭きして、最後に乾拭きも忘れずに。洗剤残りはベタつきの原因どころか、次の汚れを呼び寄せます。阻止しましょう。
壁紙を傷めない油ハネ掃除の結論
ガスレンジ横の壁紙は、デリケートな場合が多いです。でも正しい掃除方法なら、ダメージなしできれいな状態に戻せます。
・過度なスプレーは避ける
・こすらない
・湿布でふやかす
この3つのポイントを守るだけで、仕上がりが劇的に変わります。
もし今「……やってみようかな?」と思ったなら、まずは手の届く範囲から軽くトライしてみてください。油が落ちた瞬間、キッチン全体の“清潔度レベル”が一段上がりますよ。では、また!
※本記事はビニールクロス(ビニール壁紙)を対象としています。
※目立たない箇所で試してから実施すると安心です。
※ ビニールクロスは比較的耐水性がありますが、継ぎ目への過度な水分や強くこする行為は避けましょう。
のん/ハウスキーピング協会認定 クリンネスト1級取得。重曹、クエン酸、セスキ、ウタマロなどの掃除術が得意