その後“新しい恋愛”はできる? ずっと独身? 夫と別れた女性たちに聞いた #10「目が覚めた…!痛い一言」
結婚生活を終わらせ独身に戻ると、自由で気楽な生活がある代わりに、今まで感じたことのない孤独に苦しむ、という人もいます。
年を取ってからの離婚は、「老後」が目前に迫るため、孤立に焦ることもあるでしょう。
熟年離婚のその後、新しい恋愛を楽しむことはできるのか、ずっと独身で過ごす覚悟を持たねばいけないのか、経験者たちに聞いてみました。
「夫の不倫が原因で仲は壊れ、それでもひとり娘のためだけの夫婦を続けていました。
娘は父親の不貞に気がついており、それで私が口もきかない状態なのを『別れたらいいのに』と度々言っていましたが、自分だけいい思いをしている夫に独身の自由を与えたくないという意地もあったと思います。
娘の就職が決まり、もういいだろうと娘に離婚の意思を告げたら賛成してくれて、夫のほうは待ってましたとばかりに離婚届に判をつき、無事に別れることができました。
本当は、就職直後に親が離婚なんて娘の仕事に悪い影響があるのではとそれだけが不安だったのですが、娘にそれを言うと
『いい加減にして。自分が離婚できないのを私のせいにしないで』と嫌な顔で返されたのは、つらかったです。
私は実家に戻り娘は同じ市内でひとり暮らし、別々だけどこれからも自由に会えるだろうと思っていたら、LINEの返事はなく電話に出てもらえないなど、いい関係とは言えない状態です。
友人に相談すると『娘さんに依存しすぎ。あなたにそう言われる娘さんのプレッシャーを想像した?せっかく離婚したのだから、新しい恋愛でもしてみたら?』
と言われ、何でも娘ありきで考えている自分に気が付きました。
娘が私に冷たい理由がやっと納得できて、それまで頭になかった『新しい恋愛』について考えています。
出会いなんてそうないけれど、たまに連絡を取り合っているバツイチの男友達はいて、離婚後の恋愛について聞いてみたら『本人次第だよ。この年になると本当に無理がきかなくなるから』と自分の体験などを話してくれて、興味深かったです。
これからは自分自身にもっと集中していこうと思います」(50歳/総務)
子どもを理由に離婚を踏みとどまった人のなかには、この女性のようにいつしか自分の選択をすべて子どもを基準にして考えることがあります。
それが子どもにとってどれほどの重圧になるか、離婚を賛成した裏側にはそのプレッシャーから解放されたい気持ちがあったのかもしれません。
離婚は自分が責任を負う選択であり、子どもへの依存はいずれ拒絶されて仲が遠のく原因に。
自分の状態にしっかりと責任を持つ意識が、自立した関わりを助けるといえます。
(ハピママ*/弘田 香)