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【浜名区】小学生が泥まみれ どろりんぴっく&田植え体験で「地域を愛する気持ちを」

テレしずWasabee

テレしずWasabee わさびー

浜松市浜名区細江町にある伊目地区の田んぼで、毎年恒例の「伊目どろりんぴっく」が5月に開かれました。伊目地区では農家の高齢化が進む中、米作りを通して地域に愛着を持ってもらう取り組みが行われています。

どろんこのしぶきをあげて猛レース

「伊目どろりんぴっく」は、本格的な田植えを前に、水をためた田んぼを使って遊んでもらおうというイベントで、地域の子供たち約60人が参加しました。

泥の中を走って先に旗を握った人が勝つ「どろんこフラッグ」や、泥の中の一本橋を自転車で渡る「自転車橋渡し」、さらに「手押し一輪車」や「しっぽ取り」などの種目で、学年・年次別に競いました。

どろんこフラッグ

どろんこフラッグでは先に旗を取った方が勝ち

どろんこフラッグは、砂浜で全力ダッシュをして先に旗を取った方が勝ちという「ビーチフラッグ」の田んぼ版です。

子供たちは水着を着て、水泳用のゴーグルも着けて準備は万全。田んぼに立てた旗に向かってヘッドスライディングで飛び込んで、激しい水しぶきをあげていました。

自転車橋渡し

自転車橋渡しでは転倒すると泥だらけに

自転車橋渡しでは、ほとんどの子供たちが転んで泥だらけになっていました。

田んぼの真ん中に架けられた金属板は幅が25cm程度しかなく、スイスイと先に進むのはとても難しいのです。

苦戦する子供たちに「がんばれ~!」と熱い声援が送られました。

17年続く田植え体験プロジェクト

「どろりんぴっく」は、単なる遊びではありません。遊びながら米作りを学んでもらうイベントです。

子供たちはこの田んぼで今度は田植えをし、秋に収穫して自分たちが作ったお米を食べます。どろりんぴっくで土がほぐれ、田んぼが耕されるという効果もあるそうです。

もち米「駿河餅」の苗

どろりんぴっくから5日後、伊目小学校の5年生による田植えの日です。

米作りを通して伊目地域の子供たちを育成する団体「伊目っ子米っ子プロジェクト」が、学校の協力を得て総合学習の時間を使って始め、2025年で17年目。

地域の農家の指導を受けながら田植え、稲刈り、そして脱穀、袋詰めなど、一連の米作りを体験しています。

ほとんどの子供が生まれて初めての田植え

参加した小学生:
田植えが楽しい。昔はこうだったと体で感じることができるのがいいです

別の小学生:
どろりんぴっくで田んぼに慣れたので、そんなに大変ではなかったです

子供たちのチームワークの良さもあり、あっという間に田植え作業は終わりました。

苗を植える子供たち

伊目っ子米っ子プロジェクトの松浦真人さんは、地域を離れた子供たちが「帰ってきたい」と思えるような受け皿になれるよう、盛り上げていきたいと考えています。

伊目っ子米っ子プロジェクト・松浦真人さん:
まずは食育ということで、農業体験を通しお米の大切さを学んでもらうことがスタートでしたが、今では「自分たちがふるさとを守るんだ」という気持ちを育むことにつながればいいなと思っています

伊目っ子米っ子プロジェクト・松浦真人さん

地域密着企業が地域づくりを支援

松浦さんは、浜松市の建設業「中村建設」の役員でもあります。中村建設は松浦さんを中心に伊目地区で休耕田を借りて、米作りを行っています。

なぜ建設業者が農業に取り組んでいるのでしょうか。

子供たちと田植えをする松浦真人さん

中村建設・松浦真人さん:
中村建設がこの伊目地区に288世帯の団地を造成したことがスタートです。企業として人口を増やした、街を造っただけでなく、街全体をどう維持し、持続可能にしていくのか考えていく時代かと思います

そこで浮上したのが農家の高齢化でした。中村建設は米作りを通して地域の保全に参画していこうとしています。

また米の価格高騰が問題となる中、お米を適正な価格で提供しています。「お米」が注目されるいま、米づくりや農地保全にも関心が高まればと松浦さんは考えています。

秋には投げ餅を体験

秋になったら収穫

子供たちが田植えをした田んぼで栽培しているのはもち米です。

収穫したもち米は、10月に伊目地区で行われる秋祭りで「投げ餅」に使われ、子供たちも参加します。

どろりんぴっくや田植え体験、餅まきなどのイベント参加を通して、地域の子供たちが農業を知り、そしてふるさとへの愛着を育む。17年も続くこのユニークな地域学習プログラムは、これからも引き継がれ、地域の存続に貢献していくことでしょう。

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