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​【静岡東宝会館「佐津川愛美映画祭」】 地元出身俳優へのリスペクトと愛情が充満

アットエス

静岡新聞論説委員がお届けするアート&カルチャーに関するコラム。今回は10月27日に静岡市葵区の静岡東宝会館で行われた、俳優佐津川愛美さん(静岡市出身)のデビュー20周年を記念した「佐津川愛美映画祭」から。

DJ Roniさんの呼び込みで壇上に上がった佐津川さんは、300席ある劇場がほぼ埋まっているのを感無量といった表情で眺めた。「小さい頃から通っていた東宝会館の、ここ一番大きなスクリーンですよ。こんなにたくさんの人に集まってもらって胸いっぱい…」。そう口にして、言葉を詰まらせた。この日の東宝会館には、日本の映画界に確かな足跡を残してきた地元出身の俳優に対するリスペクトと愛情があふれていた。

上映は2本。静岡市駿河区丸子の「駿府の工房匠宿」で撮影したショートフィルム「魔法使いの見習い」は、六平直政さんと娘役の佐津川さんのやり取りに目頭が熱くなった。六平さんの長男光成さんはかつて清水エスパルスに在籍していただけに、キャスティングの妙にもうならされた。

佐津川さんが主導した子どもたち向けの映画制作体験プロジェクトから生まれた「arigato2000」は、メイキング映像に続いての上映だった。弥生人の前野朋哉さんが、現代の静岡市内で右往左往するタイムスリップもの。演技経験がない児童生徒の健闘が目立つ一方で、背中を少しだけ丸めて歩く前野さんの弥生人としての「役作り」に感心した。

上映後のトークには俳優磯村勇斗さん(沼津市出身)が参加した。出演作品選びのポイントについての「直感ではあるが、脚本が(作品を見定める上で)フェアなので、重視している。種が良くなければ、いい木は育たない」との発言に思わずうなずいた。

Roniさんは「映画の町、静岡」を何度も口にした。かつてあった七間町の映画街が、脳裏によみがえった(は)

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