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​【上原美術館仏教館の「仏像でみる伊豆の平安時代」展】 毘沙門天の手のひらの上に不動明王

アットエス

静岡新聞論説委員がお届けするアートやカルチャーに関するコラム。今回は下田市の上原美術館仏教館で2025年1月13日まで開催中の「仏像でみる伊豆の平安時代」展を題材に。
本展は上原美術館学芸員による、伊豆半島全体を対象にした調査の大きな成果である。各寺の平安時代の仏像が並ぶ。第4展示室の地図を見ると、北は熱海・伊豆山神社から海岸線を伝って河津、下田、南伊豆、松崎などにこの時代の仏像が残っていることが分かる。

当時の地方の人々の営みを伝える文献はほとんど残っていない。本展の仏像群は、約1000年前の伊豆の人々の心のよりどころを知る、数少ない物証と言えそうだ。

第4展示室では下田・吉佐美地区にある毘沙門堂の本尊「毘沙門天像」(平安時代後期〈12世紀〉)が目を引いた。いかつい顔をした毘沙門天の左手に小ぶりの不動明王がのっている。本来は宝塔がのるべき場所になぜ。さまざまな時代の信仰がミックスされてのこの姿だろうか。

照明を落とした第5展示室に入ると、正面のりりしい表情の仏像3体が目に入る。三島市の長福寺で2年前に見いだされたという「薬師如来像」「十一面観音像」「如来形像」(共に平安時代〈11世紀〉)。三島市最古の仏像と記述がある。

いずれも手首先や肘先を後補した以外は1本の木から作っている。大人の男性とほぼ変わらない背丈の仏のスッと背筋が伸びた立ち姿を見ると、風に葉を揺らす森の高木が浮かんできた。
(は)

<DATA>
■上原美術館仏教館「仏像でみる伊豆の平安時代」
住所:下田市宇土金341 
開館:午前9時半~午後4時半
休館日:展覧会会期中は無休
観覧料(当日):大人1000円、学生500円、高校生以下無料
会期:2025年1月13日(月・祝)まで

 

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