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【京都市上京区】とろ~り半熟卵とジャガイモのタパスを、河原町丸太町のスペインバル[Tato]で

KYOTOLIFE

白身ふるふる、黄身とろ~り。半熟卵の絶妙な火加減がたまらない!

陽気な店主のスペインバルで出会う、ふるふる半熟卵

スペインの小皿料理・タパスとスペインビールで、陽気な夜を

河原町丸太町通を西へすぐに佇む、スペイン国旗はためくスペインバル。「元気かー!?」と陽気な関西弁で迎えてくれるのは、日本在住20年以上のスペイン人店主・タトさん。明るい店主とのおしゃべりを楽しみに訪れる常連客で、店内はいつもにぎやか。

壁の黒板メニューには、ピンチョスや生ハム、アヒージョなど、スペインの小皿料理・タパスが勢揃い。各国のビールやワインなどアルコール類も豊富。今回注目したのは、スペインのバルで親しまれる伝統料理「Huevos estrellados(ウエボス・エストレジャドス)」。

ピリ辛ポテト目玉焼きのせ900円

こちらでは「ピリ辛ポテト 目玉焼きのせ」として提供。スペインでよくあるフライドポテトではなく、皮付きの茹でたジャガイモに、トマトとパプリカのソースをかけ、卵を落としてじっくり焼き上げている。

オリーブオイルとニンニクの香りがふわりと立ちのぼり、食欲を刺激する。ジャガイモの上でふるふると揺れる半熟卵の黄身をそっと割り、とろ~り溢れ出る黄身を絡ませれば、コクのある旨みをまとったホクホク食感がたまらない。添えられたバゲットで、黄身やソース、オイルをすくって、最後の最後まで存分に堪能してほしい。

 

「なんで日本人はそんなに半熟卵が好きなん?」

ジャガイモの上に生卵をそっと落とし、蓋をして待つこと数分

ジャガイモと目玉焼きはそのままに、合わせる食材は地域によってさまざま。「Tato」では、スペイン・バレンシア州アリカンテ市の伝統的な赤いソースが味の要。トマトとパプリカをベースにした、やわらかな酸味とほのかな辛みが、ジャガイモのやさしい甘みを引き立てている。

蓋を開ければ、見事なふるふるの半熟卵がお目見え

ジャガイモの上にのせる目玉焼きは、黄身が少し固まる程度に火入れするのが現地流。しかしここでは、日本人の半熟卵への情熱に合わせてゆるめの半熟に仕上げている。

「なんで日本人は半熟卵にそんなに感動するの!?『うわ~っ!コレやコレや!決まった決まった!』とか言って。そんなん日本人だけちゃう?」そう笑いながらも、黄身を割った瞬間に湧き上がる歓声を楽しそうに見守る店主の姿が目に浮かぶ。

 

ピンチョスは串のままひと口で。他にも多彩なタパスを

パンにイベリコ生ハム+万願寺とうがらしの串550円

スペイン・バスク地方を親しまれているピンチョスも種類豊富。「Jamen+Piniento(ハモン+ピメント)」は、黒いソースを塗ったバゲットにイベリコ生ハムとトマト、スペインのピーマンの代わりに京野菜の万願寺とうがらしを重ねた一串。

ほのかに海の香りがするソースの深い旨みに、生ハムの塩味とトマトの瑞々しさ、万願寺とうがらしの清々しい香りが重なり、風味が口中で豊かに調和する。ピンチョスは、串のままひと口で味わうのが本場流。

これらのタパスと合わせたいのが、黒板に「極端にうまいビール」と書かれたスペインビール「Voll-Damm(ボル・ダム)」。厚みのあるコク、キレのある後味が、ニンニクの風味や生ハムの塩気との最高のマリアージュ。

カウンターの端に堂々と構える生ハムの原木を見れば、注文せずにはいられない!?

スペインのバルに欠かせない生ハムの原木も、「最高級イベリコ生ハム」としてメニューにスタンバイ。注文ごとにタトさんがスライスしてくれる。また、三方を海に囲まれたスペインでは、魚介類を使った料理も豊富。こちらでも、実は「タコのマリネ」が一番人気とか。

 

スペインの家族の味と、店主の遊び心と

ゆっくり座って楽しみたい人はテーブル席へ

来日後、「いつか京都でバルをやりたい」という思いを胸に、まずは滋賀・膳所で独立したタトさん。やがて念願叶い京都・蛸薬師麩屋町に店を構えた後、5年前に今の場所に移ってきた。店を始めた当初は本格的な調理経験もなく、スペインの両親に電話でスペイン料理のレシピを教えてもらったそう。だからメニューには家庭料理も多い。お母さんから教わった「母のほうれん草グラタン」や、お父さんのオリジナルレシピ「パン+危険なやつ」といった遊び心ある一皿など、故郷の味を受け継いでいる。

カウンター奥に掲げられた「液体メニュー」。ノンアルコールも豊富

タトさんは子供の頃から日本語に興味を持っており、日本語に独自のこだわりを持つ。黒板には「固体メニュー」「液体メニュー」の文字。つまり「固体=フード」「液体=ドリンク」なのだが、「『ドリンク』とか『フード』とか、カタカナやし、俺からしたらダサいで。」とタトさん。直筆の黒板は、スペイン語に並ぶ日本語のユニークなメニューから、タトさんの日本語愛を感じられるのもここならではの楽しみ。

 

あたたかな光と笑い声のあるスペインバル

丸太町通に面した店は、前を通れば大きな窓やガラス扉からあたたかな光がもれ、楽しそうな笑い声が聞こえてくる。店内では、タトさんが料理をしながら歌い、常連客がグラスを片手に談笑している。その光景は、まるで本場スペインのバル。タパスを分け合い、気の置けない仲間と過ごす時間が、ここでは日常の風景。

「日本最高!」と笑うタトさんがつくる、京都とスペインがつながる場所。ここを訪れれば、きっと夜が少し明るくなる。

 

店舗情報

店名:Tato

住所:京都市上京区信富町317-2

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