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麻生総合高校 最後の新入生と活動模索 統合前 有意義な3年間に

タウンニュース

協力して炊き込みご飯、中華おこわを作る1年1組の生徒

2026年度に県立田奈高校(横浜市青葉区)と再編・統合される県立麻生総合高校(麻生区片平/千葉美希子校長)は今年4月、「最後の新入生」となる104人の1年次生徒を迎えた。今後、生徒数が減少していく中で、意義のある学校生活を目指し、さまざまな活動を模索していく。

今年度の麻生総合の全校生徒数は321人。もともと1学年あたり180人から200人程度の年が多かったが、現在は1学年100人を前後しているという。

新入生の受け入れは今年で最後。現在、麻生総合高に通う生徒は今の校舎で全ての課程を修了する形となるが、最終学年の生徒が卒業する度に、在校生が減少していく。

それでも、「麻生総合を選んでよかった、入ってよかったと思ってもらえるような学校にしたい」と力を込めるのは、1年次の主任を務める井上重幸総括教諭だ。「人数が少ないからこそ小回りがきき、一人一人に寄り添える。しっかりと生徒の思いを聞いていきたい」と話す。

趣向変え新企画

4月25日には、1年次4クラスが校内で野外炊飯を実施した。例年は、江の島周辺で遠足を行っている同校の1年次。今年は、どの生徒も楽しみながら、クラス間で密接にふれあい、思い出に残る企画を目指そうと、初めてレクリエーションの形で実施された。

生徒たちはクラスごとに分かれて調理。炊き込みご飯、豚汁、デザート、お好み焼きなど、各クラスが異なるメニューを担当し、それぞれが学年全員分の食事を用意した。時間のかかる工程を他クラスの生徒が手伝うなど、声をかけ合い作業を進める姿も。生徒からは、「新しい友達ができてうれしい」「みんなの協力でスムーズだった」など感想があがった。

今回の企画を主導した家庭科担当の岡田里美教諭は、「事前準備から調理、片付けまで、生徒たちが主体的に動いてくれた」と振り返る。井上総括教諭は「100人分の料理をすることはなかなかない。この経験は、今後、災害などが起こった際にも役に立つのでは」と期待を寄せた。

現段階では決まっている特別な行事などはないが、再編・統合を控える中だからこそ、できることを模索していくという。井上総括教諭は「1年次の担当教員全員で協力し、生徒のためにさまざまな企画を行っていきたい」と意欲を見せた。

少子化理由に

同校は、03年の県立柿生高校と県立柿生西高校の再編・統合により、翌04年4月に開校した。以来、単位制による全日制の課程・総合学科という新しいタイプの学校として、教育活動を展開してきた。

しかし、少子化などを理由に、県教育委員会は県立高校を再編・統合する計画を推進。22年9月には、同校もこの計画に基づいて26年度に田奈高校と統合され、新たな学校となることが明らかになった。

新校の敷地や施設は田奈高を活用する。普通科と専門科の要素を持つ総合学科の麻生総合と、生徒の「学び直し」を支援する「クリエイティブスクール」に指定されている田奈。それぞれのシステムを引き継ぎ、総合学科のクリエイティブスクールという新タイプの学校となる予定だ。

新たな学校名、麻生総合の土地の活用方法については、今後決定される方針。

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