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子どもたちのために生涯を捧げた医師ヤヌシュ・コルチャックの人生描く感動作『コルチャック先生』リバイバル上映

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子どもたちのために生涯を捧げた医師ヤヌシュ・コルチャックの人生描く感動作『コルチャック先生』リバイバル上映

20世紀が産んだ偉大な人道主義者であり、子どもたちのために生涯を捧げた医師ヤヌシュ・コルチャック。この度、戦後80年の上映企画として、彼の半生に基づく、ポーランドの巨匠アンジェイ・ワイダによる傑作にして感動作『コルチャック先生』が6月13日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMA、Morc阿佐ヶ谷ほか全国公開されることが決定した。あわせてメインビジュアル、場面写真も解禁となった。

子どもたちのために生涯を捧げた医師ヤヌシュ・コルチャックの物語

『地下水道』(1957)や『灰とダイヤモンド』(1958)で世界の映画界に新風を巻き起こし、ポーランドがたどった歴史やポーランド文学の名作をたびたび映像化、数々の傑作を発表し続けた巨匠アンジェイ・ワイダ。本作は「ヤヌシュ・コルチャック」の筆名を用いて活動、その生涯を子どもたちに捧げ、「子どもの権利条約の父」と呼ばれるユダヤ系ポーランド人教育者・児童文学者・小児科医のヘンルィク・ゴールドシュミット(1879年〜1942年)の半生に基づき映画化した作品である。1989年よりポーランド上院議員に就任したワイダにとって、本作の撮影時期は政治家として多忙を極め始めた頃と重なっていた。しかし彼は「持てる才能と技能のすべてを『コルチャック先生』に注ぎ込んだ」と語っている。完成作が1990年の第43回カンヌ国際映画祭で上映された際、観客は一斉に立ちあがって万雷の拍手で賞賛の念を表明した。街が侵攻され、虐殺がはじまり、極限の状況のなかで、子どもたちを守るために奔走するコルチャックの姿。揺るぎない子どもたちへの信頼と愛。過酷な日々を過ごしながらも確かに描き出される、少年少女たちの愛らしく生き生きとした表情。そして、「映画の救い」ともいえる幻想的なラストシーンまで、安易な同情をこえて深い感動を我々にもたらす。

脚本を手がけたのは『太陽と月に背いて』(1995)、『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』(2019)、『人間の境界』(2023)の女性映画監督、アグニェシュカ・ホラント。撮影は『アメリカの友人』(1977)、『パリ、テキサス』(1984)、『奇跡の海』(1996)など、ヴィム・ヴェンダース、ジム・ジャームッシュ、ラース・フォン・トリアー監督作をはじめ数々の作品を手がけた名カメラマン、ロビー・ミューラー。音楽はポーランドを代表する作曲家で、ワイダともたびたびタッグを組んだヴォイチェフ・キラル。コルチャック役として映画史に残る名演をみせるのはフランス、ポーランドで活躍したヴォイチェフ・ブショニャク。

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