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「また明日くれば良い」一級釣りポイントの近所に移住したら心優しいアングラーになれた

TSURINEWS

移住先の和歌山でブリをキャッチ(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

愛知県から和歌山県南部へ移住しての生活が始まった。これまでは移住に至るきっかけから実行までを記して来たが、ここからは移住後の経過について記していきたい。第5回となる今回は、移住後の釣行の模様と豊かなフィールドが身近にあることで変わってきた釣り人としての心境について記していきたい。

釣り移住して2ヶ月

移住して2ヶ月、あっという間に春が訪れ仕事にも慣れてきた頃から終業後に釣りを楽しむのが日課になっていた。

ヤマトガツオをキャッチ(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

愛知県在住時なら、「飽きないの?」と言われそうだが、昔から釣りが身近にある和歌山県では釣りをしない人からも「昨日釣れた?」と聞かれる程釣りが身近にある。

ヤマトガツオのたたき(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

雨でも釣り

とある休日には天気予報が外れ雨に降られたが、同行した人達は竿をたたむ事なく釣りを続けていた。

私が「愛知なら変人扱いですよ」と冗談交じりで告げると、「こっちでは普通だから」と、今まで愛知では釣り好きな変わり者扱いだった私だが、和歌山県では私の感覚で一般的なのだと少し安心した。

釣りとの距離が近い

こちらに引っ越して初めて利用した理髪店の担当者も釣りが好きで、散髪中はずっと釣りの話。

選挙の投票日が迫った休日には道路沿いの釣り場で、選挙カーから「大物釣ってください」と言われるほど、和歌山県は釣りが生活のすぐ身近にある場所である。

家から10分でブリ!

ある日、家から程近い釣り場へ釣行した際青物とおぼしきナブラを発見した。近くにいた釣り人に話を伺うと、メジロが上がっているという。

この日は何もなく日が沈み納竿としたが、何せ家から10分かからない近場である、それから毎日のように通いようやくヒットに持ち込んだ。

しかし想定していたメジロ(3~4kg)とは比べものにならない引き、結局PE2号リーダー30lbのタックルでは止める事ができずラインブレイク、和歌山県南部の高いポテンシャルの洗礼を浴びる結果となってしまった。この日の夜は悔しさのあまり大物を逃す悪夢を二回も見る程であった。

ブリをキャッチ

翌日も釣り場に出向き、聞いた話では8kgから最大10kgまで入るブリクラス。このタックルでは獲れないと思い、タックルを見直し出直すことにした。

そして夢にまで出たバラシから2日後、リベンジに成功しショアからの青物では自己ベストとなるブリのキャッチに成功した。そんな青物ラッシュに沸く近場の釣り場に通う内にいつしか地元の常連さん達と顔馴染みになっていった。

ブリキャッチでリベンジ成功(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

憧れた釣り人に近づけた

地元の方でも今までに無いという青物ラッシュ。週末には県外からの遠征者も来て、釣り場は混雑していた。釣りたい気持ちは山々だが、ブリクラスを一人で食べるのはなかなか大変である。

ブリの刺身(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

この日は青物狙いで混雑するなか、家に在庫がある私は常連さん達と談笑しながらアジを釣って遊んでいた。ブリクラスが入るネットは用意しておき、誰かがヒットした際はランディングのサポートに回った。

ブリ大根(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

心が広くなった

ナブラが起き出した頃、一組の遠征者が挨拶してくれたので場所を譲り見物していると、見事にヒットに持ち込んだ、ランディングのサポートに回り、無事キャッチ成功。

満面の笑みで「ありがとうございます」と言われ、共に感動していた。ふとエギングに夢中だった若い頃、「地元でいつでもこれるから」と場所を譲ってくれたアングラーを思い出した。私も移住をきっかけに、意識せずとも若い頃に憧れたアングラーになっていたのだ。

格好の釣り場が近くにある。これ程までに釣り好きにとってありがたい環境はない。また明日くれば良い、地元になるとおのずと広い心で釣りが楽しめるようになっていた。

広い心で釣りが楽しめる(提供:TSURINEWSライター・稲垣順也)

<稲垣順也/TSURINEWSライター>

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