「見ても聞いても暗記できない人」はこのタイプかも。効果的な勉強法を脳内科医が解説
「脳はいくつになっても成長します」と話すのは、脳内科医、医学博士の加藤俊徳先生。発達脳科学・MRI脳画像診断の専門家として、小児から超高齢者まで1万人以上を診断・治療してきました。加藤先生の書籍『衰えた脳を呼び覚ます すごい記憶力の鍛え方』(KADOKAWA)では、「記憶力」を脳科学的な視点で分析し、一人ひとりに合った「記憶法=記憶脳タイプ」を具体的な例とともに紹介しています。「最近、物忘れが多い」とお悩みの方も、自分の「記憶脳タイプ」を理解することで、どんどん物事を覚えられる可能性があるのです! 今回はこの本の中から「記憶脳タイプ」を理解するために知っておきたいことをご紹介します。
※本記事は加藤俊徳著の書籍「衰えた脳を呼び覚ます すごい記憶力の鍛え方」から一部抜粋・編集しました。
「視覚系タイプ」である私の場合
私自身は、自分自身の暗記タイプを「視覚系タイプ」だと自覚しています。何十年もの間、脳画像を見て診断を続けてきたので、視覚系と理解系のネットワークが発達しているのではと自分自身をそう分析しています。
そんな視覚系タイプの私の場合は、よく暗記法のひとつとして言われる「音読して覚える」という方法に全く向いていません。英単語や年号を何度も声に出して覚えるのは暗記の王道とされていますが、私自身にとっては、効率の良い暗記法とはいえません。働きの比較的弱い聴覚系脳番地を鍛える"脳番地トレーニング"としては良いかもしれませんが......。
私のような視覚系タイプの人間は、英単語や年号を紙に書き出して、文字を目に焼き付けるようにしっかりと見て、視覚系脳番地から理解系脳番地へと流してあげた方が、記憶に残りやすいのです。
このように、自分自身の「記憶脳タイプ」を知ることで、自分なりの勉強法がわかってきます。不得手なことの補強も時には必要ですが、効率の良い暗記・学習のためには、自らの得意とする記憶法を知っておくことでより短時間でより多くの情報を身につけることができるでしょう。
自らの記憶脳タイプを知って、自分なりの記憶法を確立することで、未知の分野に取り組む時にも応用することができるため、どんどん「覚えること」が楽しくなってきます。そうなってくればしめたものです。
視覚系・聴覚系どちらにも当てはまらない「感覚・運動系タイプ」
視覚系も聴覚系も弱い、つまり聞いても見てもその情報を取り込むことが得意ではないタイプの人も稀にですが存在しています。
このタイプは「感情系、運動系の脳番地」を刺激することで理解系脳番地が活性化する「感覚・運動系タイプ」に分類されます。視覚系・聴覚系タイプ両方のアプローチを行い、なるべく多くの脳番地を刺激しつつ、「実際に体験する」形で勉強を行うことが効果的です。聞いたもの、見たものをただ紙に書き写すのではなく、日記のような形で自分が「追体験」をしたかのように書いて理解・記憶に結びつけるとよいでしょう。