『ターミネーター2』サラ・コナーのポニーテールはリンダ・ハミルトンの提案だった ─ 「髪は兵士の弱点だが、強い男性のようではない初の女性キャラに」
ジェームズ・キャメロン監督による『ターミネーター2』(1991)は超ド級のアクション、熱すぎるドラマと合わせて、各キャラクターの魅力も炸裂する不朽の名作だ。前作より格段にパワーアップし、成長するサラ・コナーを演じたリンダ・ハミルトンが、こだわりのキャラクター造形についてシカゴ・コミコンのパネル・ディスカッションにて明かした。米が伝える。
1作目『ターミネーター』(1984)の冒頭では普通の女子大生だったサラは、アーノルド・シュワルツェネッガー扮するT-800に命を狙われ、数多の襲撃の末に闘志に目覚めていく。『ターミネーター2』では物語の中心人物として果敢に敵に立ち向かっていくサラは、映画史上に残るアイコニックな女性キャラクターだ。
ロングヘアーを1つに結い、闘いに挑むサラの精悍なスタイルは、ハミルトンの想いが強く反映されているそう。ハミルトンによれば、ジェームズ・キャメロン監督が「私が精神病院を出て、闘いに出るときに、髪を切らせたがったんです」と当時リクエストされていたことを振り返っている。
「兵士は、ひっつかまれることがないように髪を切るものですよね。弱みになってしまうから、たいていの映画ではそうしてきたわけです。だから女性も髪を切ってきたわけですが、私は”ポニーテールにしちゃうのはどうだろう?”と考えました。彼女が女性らしくて、かつめちゃくちゃ強くなれることは事実だと思ったんです。強い男性みたいな見た目ではない、初の女性キャラクターの1人ってことですよ。それを自惚れでもなんでもないって思えたことはラッキーだったと思います。”髪を切る必要は全然ないと思います。ポニーテールでいきましょう、世界中に訴えかける彼女の魅力になりますよ”って。」
サラはただ屈強なのではなく、アンバランスさや、息子のジョンを守り抜こうとする母の頼もしさなど多面的な魅力を持つキャラクターだ。ハミルトンの解釈は、女性らしさとタフさの両面を備えるサラを演じる上で大正解だったに違いない。
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