帷子川水難事故 市内で対策進む 注意喚起の看板を設置
7月5日に発生した、旭区鶴ケ峰本町の帷子川で水遊びをしていた小学5年生男児が犠牲になった水難事故。横浜市は帷子川を含む18河川で注意喚起の看板設置を進めている。
事故が起きた現場から約300メートル上流には、消火活動などの際に用いられる階段が設置。男児はここから川に入ったとみられる。階段付近は通常だと大人の膝丈ほどの水深だが、事故現場は深みがあり、足をとられたと考えられる。
帷子川を管理する旭区旭土木事務所によると、「この場所で小学生たちが川遊びをしているというのは把握していなかった」とする。また、帷子川の同事務所管轄内エリアでは、これまで同様の事故は発生していなかったという。
一層の周知図る
横浜市では、子どもに向けた出前教室や、川の増水時に危険を知らせる警報装置の設置などの事故対策を講じてきた。事故を受け、市内の川を管理する横浜市下水道河川局は、各区の土木事務所に向けて市内18河川の約180カ所に注意喚起の看板設置を指示。他の川で同様の事故が発生しないよう、より一層の注意を呼び掛けている。
旭区では帷子川、中堀川、瀬谷区では阿久和川、和泉川、相沢川の、川への降り口がある場所に看板が設置されている。看板には「川に入るときの4つの約束」が書かれており、これらが特に注意してほしい事項だという。
事前の確認を
旭土木事務所の担当者は「川はどこが深くなっているかわからない。危険な場所であるということを改めて意識してほしい」と呼びかける。
下水道河川局の担当者は、近年増加しているゲリラ豪雨にふれ「急激な水位上昇によって事故が起きないよう、川に入る前に天気や川の水位を確認してほしい」と語る。