ブラックホールの大きさはどれくらい?
メインパーソナリティ・パンサー向井の周りには、個性豊かなパートナーが勢ぞろい。さらに、お笑い芸人やタレント、アーティストなど、愉快 なゲストが毎日やってきます。
ふらっと こども電話相談室
2025年1月29日放送
パンサーの向井慧が「電話のおにいさん」となって、毎回、様々な質問に合わせた頼もしい先生をお呼びしています。今回の質問は・・・
Q.ブラックホールはどれくらいの大きさですか?(東京都 りおくん 9歳 小学3年生)
(回答した先生)荒井大作さん/株式会社アストロコネクト・代表
向井おにいさん:りおくん、これはいつごろ疑問に思ったんですか?
りおくん:保育園のときのあだ名が、人付き合いがよく人を吸い込むようということで「ブラックホール」でしたので、そこから、ブラックホールは大きな惑星をたくさん吸い込んでいるのでどれぐらいの大きさなのか不思議に思ったからです。
向井おにいさん:すごい(笑)。あだ名がブラックホールだったの? 人付き合いがうまいからそう言われてたんだ。
りおくん:はい。
向井おにいさん:自分でも人付き合いはうまいなあって思う?
りおくん:うん、はい。
向井おにいさん:友だちがいっぱいできていくっていう感じなのかな?
りおくん:はい、たくさんいてよく遊んでます。
向井おにいさん:すごい。あだ名からブラックホールって何なんだろうと思って、いろんな本を読んだりした?
りおくん:はい。宇宙の図鑑とか読んでブラックホールのことを調べてました。
向井おにいさん:今りおくんが知ってるブラックホールってどういうもの?って言われたら、説明できる?
りおくん:たくさんの惑星を吸い込んでいます。それで中に入ると圧縮される・・・みたいなことが図鑑に書いてありました。
向井おにいさん:でも大きさってわからないもんね。
りおくん:はい。
荒井先生:りおさん、こんにちは。人付き合いが得意で、そこからあだ名がブラックホールっていうのはすごく羨ましいので、今度りおさんに人付き合いの仕方を教えていただきたいぐらいなんですが(笑)。
向井おにいさん:教えてほしいなあ。
荒井先生:今日はすごくいい質問をしてくださって、本当にありがとうございます。ブラックホールって目に見えない天体だからこそ、大きさとか気になりますよね。
りおくん:はい。
荒井先生:ブラックホールの大きさって、イメージはありますか?
りおくん:たくさん吸い込んでいるので、太陽ぐらいの大きさかなあと考えてます。
荒井先生:おおーっ、すごい。ありがとうございます。太陽ぐらいの大きさかなっていうのは、すごく良いイメージをお持ちですね。今、天文学者たちは、吸い込む力が大きいものは大きいブラックホール、込む力が弱いのは小さいブラックホールっていうふうに、吸い込む力で大きさを決めようと考えています。
りおくん:ほう。
荒井先生:じゃあ、ブラックホールの吸い込む力はなにで決まるのかっていうと・・・。目に見えないんですけどブラックホールにも重さがあるんですよ、重たいブラックホールとあんまり重くないブラックホールと。で、この重さで大きさを決めています。
りおくん:ほう。
荒井先生:とってもとっても、めちゃくちゃ重たい、すっごくでっかいブラックホールというのはどのくらい大きかったかというと、だいたい1300億km。なんかめちゃくちゃでっかくてよくわからないサイズですけど(笑)。りおさんは太陽系ってわかる?
りおくん:はい。
荒井先生:太陽系って、真ん中に太陽があって、いちばん外側の惑星は海王星という星です。1300億kmは、この海王星までの距離のだいたい30倍ぐらい。
向井おにいさん:太陽から海王星までの30個分!?
荒井先生:そう。だからりおさんが見た図鑑に「これが太陽系です」って書いてあるのを30個分、並べたぐらいの大きさのブラックホールが、超巨大なブラックホールです。
りおくん:すごい大きい。
荒井先生:そう、太陽よりも全然でっかいです。
りおくん:とても広い・・・。
荒井先生:そう、とっても広い。超巨大なブラックホールはそのぐらい大きい。じゃあ普通の大きさのブラックホールはどのくらいかというと、なんといきなり小さくなって、だいたい10kmぐらいだと言われています。
りおくん:すごい小さくなった。
荒井先生:そうそう、すごく小さいよね。ひとつの町か町よりもちょっと小さいぐらいの大きさ。
りおくん:急に小さくなった。
向井おにいさん:そうだね。さっきの太陽系の30倍という話を聞くと、なんか小さく感じるよね。りおくん、ブラックホールの大きさのお話はわかりましたか?
りおくん:はい。
荒井先生:超巨大なブラックホールは太陽系を30個並べるぐらい大きいんですけど、このぐらい大きくないと私たちは遠くにあるブラックホールを今のところ観測することができないんです。これよりも小さいと、あるのかないのかよくわからない・・・ってなっちゃうんです。もっともっと宇宙を観測する目が良くなったら、もしかしたらいろんな大きさのブラックホールをこれから見ることができるようになるかもしれません。
りおくん:もっと大きいブラックホールが遠くにあるかもしれないっていうことですか?
荒井先生:そうです! いいところに気づきましたねえ。 私たちは見たことのあるブラックホールが少なすぎるので、それがいちばん大きいのかというのもわからないし、どのくらい小さいものまであるかというのもわからない。本当にこれからいろんなブラックホールに出会えるんだと思います。
りおくん:おおー。
向井おにいさん:りおくん、いい質問をしていただきましたけど、最後にこちら側から質問してもいいですか?
りおくん:はい。
向井おにいさん:人付き合いのコツってなんですか?
りおくん:誰にでも話しかける。
向井おにいさん:大事ですよね(笑)。分け隔てなく誰にでも話しかけるっていうのを、りおくんは心がけてるんだ。
りおくん:はい。
向井おにいさん:偉いですねえ。
荒井先生:それができるっていうのがすごいなって思います。
向井おにいさん:これぞブラックホールですね(笑)。
りおくん:ありがとうございます。
(回答者プロフィール)荒井大作さん。星の観察会や星空ツアーなどを開催している株式会社アストロコネクトの代表で、子どもたちに星や宇宙の魅力を伝えています。ユーチューブを使ったオンライン・プラネタリウムの配信や、星空を活かした地方創生なども行っています。
(TBSラジオ『パンサー向井の#ふらっと』より抜粋)