よこはま花と緑のスプリングフェア 花壇展で貝塚造園が受賞 世界照らす「希望の春」表現
山下公園で5月6日(火)まで開催されている「第47回よこはま花と緑のスプリングフェア2025」の花壇展で、株式会社貝塚造園(茅ケ崎東・岸純一代表取締役)が「公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会会長賞」を受賞した。
ビビットカラー映える
花壇展は、横浜市の「花いっぱい運動」の一環として、1963年に始まり、今年で62回目。出展には(一社)横浜市造園協会が協力しており、今回は同会の会員企業や横浜農業協同組合が参加。21区画の花壇を整備した。
貝塚造園の作品タイトルは「希望の春」。施工責任者を務めた岸敬之さん=中面に人物風土記で紹介=は「物価高や災害、戦争など、希望が持てないニュースが多い状況を少しでも変えたい」と作品に込めた思いを語る。
作品は、構造物を必要最低限に抑え、ビビットカラーの花が映えるように設計されている。斜面を下るに連れて、花の色が赤から黄色に変化するグラデーションなどを楽しむことができる。
構想から準備まで約1カ月をかけ、設計は岸さんと入社1年目の千喜良心(ちきらしん)さんの2人で行った。「入社して間もないが、植物好きで知識もあり、頼りがいがあった」と"相棒"の千喜良さんを称えた岸さん。花壇展の開催当日に4人がかりで施工にあたった。「雨が降っていたため、構造物が汚れやすかったり、高さを出すための土台が濡れて、なかなかきれいな形に定まらなかった」と苦労を語る。不安を抱えての開催となったが、「良い作品を造ったという自信はあったので、受賞できると確信していた」と振り返った。
学びを園芸博に活かす
27年に開催される国際園芸博覧会で作品を出展する予定の同社。同博覧会の協会会長賞受賞を果たし、岸さんは「特に欲しかった賞。園芸博に向けてのアピールにもなるので、作品が評価されて本当に良かった。今回学んだ植栽や配置の技術を園芸博にも活かしたい」と意気込んだ。