全国高校選抜大会 卓球女子 明豊 2年連続九州王者として全国に臨む 【大分県】
昨年12月に行われた卓球女子団体の九州高校新人大会で優勝し、全国への切符を手にした明豊。2年連続九州王者に輝いたが、松本香織監督が「悔しさの方が勝っていた」と話すように、決して満足できる内容ではなかった。
2年生3人、1年生4人のチームをけん引するのはキャプテンでエースの阿部愛未(2年)と、チームNo.1の安定感を誇る渡辺莉々子(同)。しかし、九州新人は、優勝がかかったライバルの希望が丘(福岡)戦で2人ともシングルスを落とすという波乱の展開となった。
「第1〜4位決定リーグ戦は全て接戦。慶誠(熊本)に負けるなど決して楽な戦いではなかった。阿部と渡辺に関しては、最高学年としてのプレッシャーもあったのかもしれない。ただ、総合力で勝てたのは良かった。これまでは2人に頼る場面が多かったが、全員で戦えるということが分かった」(松本監督)
主力2人が負けた穴を埋めたのは1年生。中川華帆は団体戦への出場経験がほとんどない中、誰が当たっても苦戦するような強敵を下し、安部七葉は持ち前の身体能力、反応速度を武器に勝利に貢献。どちらも今後の活躍を期待させるものだった。
一球の質を上げる練習に取り組む
全国高校選抜大会での目標はベスト4。ただ、松本監督が「1、2月に参加したオープン戦では3、4回戦止まり。それ以上の結果を出すには、一人一人の力の底上げを行い、総合力で勝てるチームになる必要がある」と話すようにまだ力が足りない。
現在は、全国で勝つために一球の質を上げる練習に取り組んでいる。ボールの回転、厳しいコースなどで相手のミスを誘い、チャンスをつくる。自らのミスを減らす。派手なプレーで魅せるより、細かい部分にこだわり、確実な勝利を目指すつもりだ。
阿部は「九州新人ではこれくらいでいいやという甘えが出て負けた。今は練習、日常生活とともに自分を律している。全国ではこれまで達成できなかったベスト4をかなえたい」、渡辺は「九州新人では思うようなプレーができず悔しい思いをした。ダブルスもシングルスも両方勝ってチームを勝利に導けるように頑張りたい」と気合十分。実力ある2年生と伸び盛りの1年生、全員の力を合わせ、全国での飛躍を誓う。
全国選抜では4強入りを目指す
(甲斐理恵)