第一小学校合唱団 五重唱でグランプリ 全日本こどもの歌コンクール
市立第一小学校合唱団の代表児童5人で構成された五重唱のメンバーが、7月14日に目黒区民センターホールで開催された「第3回全日本こどもの歌コンクール」の重唱・合唱部門で最優秀賞にあたるグランプリ・金賞に輝いた。このほか3つの賞も受賞し、顧問の鈴木恒太教諭も最優秀指導者賞を受賞。心を一つに歌声を重ねて、5冠を獲得する活躍をみせた。
コンクールは将来の音楽文化の担い手となる歌い手の育成を目指す、(一社)全日本こどもの歌教育協会が主催。審査員長を歌手の米良美一さんが務めている。
出場したのは、五重唱の団長を務める西尾遥真さん(6年)、副団長の遠藤碧さん(5年)、荒井蒼羅さん(同)、大門飛鳥さん(同)、二階堂汐夏さん(同)のメンバー。同校合唱団で日々練習に励んでいる5人は、3月の動画審査による予選、4月に同ホールで開かれた本選を勝ち抜き、全国大会への切符をつかんだ。
練習の成果を発揮
本選で歌い出しをフライングしてしまったという苦い経験から「舞台に立つまで、みんなガチガチに緊張していた」(西尾団長)というが、本番ではアカペラ(無伴奏)できれいなハーモニーが演出できる楽曲『山男のヨーデル』を堂々と発表。審査員から「1人1人がしっかりと声を出して、ハーモニーを作っていたことがすばらしい」などと高い評価を得た。
「練習で一番良い時と同じくらいのハーモニーができて、気持ちよく歌えた」と振り返る遠藤副団長。審査結果が発表されると、メンバーや応援に来ていた保護者と合唱団の児童らで声を上げて喜び合ったという。
この大会で「グランプリ・金賞」、「ベヒシュタイン賞」、「審査員長賞」、「聴衆賞」、「最優秀指導者賞」の5つの賞を受賞。鈴木教諭は「真面目に練習に取り組めば成果が出るという経験を、これからの日常生活でも生かしてもらえれば」と子どもたちの将来に期待を寄せた。
TBSコンでも地区最高賞
長い歴史を持つ同校合唱団には、現在4〜6年生20人が所属。合唱に親しむ「歌広場コース」と、コンクール出場を目指す「コンクールコース」の2つのコースを設けて活動している。
同コンクールのソロ部門で全国出場経験のある西尾団長を中心に練習に取り組み、時に鈴木教諭がストップをかけるほど練習に熱を上げることも。「あいさつやお礼を言えるようになったり、『賞をとることを目指す』のではなく『良い思い出をつくるためにみんなで頑張ろう』という意識になるなど、精神的な成長も感じている」と鈴木教諭。
7月26日に開催された「TBSこども音楽コンクール」の地区大会でも、四重唱で出場したメンバー(西尾さん、山崎結さん、荒井さん、遠藤さん)が小学校重唱部門で最高賞の優秀を獲得するなど活躍している。また7月31日にJ:COMホール八王子で開かれた「NHK全国学校音楽コンクール」の東京都予選にも8人で挑み金賞を受賞、本選出場の切符を手にした。
西尾団長は「みんなで、もっときれいなハーモニーを出せるようになりたい」、遠藤副団長は「6年生の西尾団長が卒業しても同じくらいの合唱ができるような合唱団にしたい」と、それぞれの目標を語った。