「鈴木唯の演技がまばゆくて美しい」海外メディアも絶賛!早川千絵監督最新作『ルノワール』上海国際映画祭“パノラマ部門”出品決定
長編初監督作品『PLAN 75』(22)が「第75回カンヌ国際映画祭」でカメラドール特別賞に輝き、同年のアカデミー賞日本代表として選出、さらに世界各国の映画祭で監督賞にノミネートされるなど、恐るべき評価を集めた早川千絵監督。待望の最新作で、開催中の「第78回カンヌ国際映画祭」に日本映画で唯一コンペティション部門に出品され大きな話題となっている『ルノワール』が、6月20日(金)より公開される。このたび、「第27回上海国際映画祭」パノラマ部門に出品が決定、映画祭マネージャーから絶賛の選出コメントが到着した。
「役者たちの演技に心奪われる」海外メディアも絶賛
高齢化社会が深刻化した近い将来の日本を舞台に、75歳以上の国民に生死の選択を迫る衝撃的な物語を描いた『PLAN 75』から3年——。待望の最新作で綴られるのは、80年代後半の夏、闘病中の父と、仕事に追われる母と暮らす11歳の少女・フキの物語。主人公・フキを演じるのは多数の候補者の中からオーディションで抜擢された、驚異の新人・鈴木唯。役柄と同様11歳だった彼女の、真っ直ぐに大人を見つめる視線、この年齢ならではの自然な躍動感、時折見せる寂しげな表情など、スクリーン一杯に広がる瑞々しい演技に誰もが心奪われる。フキの母・詩子役に石田ひかり、父・圭司役にリリー・フランキーと、数々の映画賞を受賞してきた名優に加え、フキが出会う大人たちには、中島歩、『PLAN 75』に続き河合優実、そして坂東龍汰ら大ブレイク中の若手実力派俳優陣が出演する。
先月行われた「第78回カンヌ国際映画祭」で、本年度日本映画で唯一コンペティション部門への選出を果たし、鈴木唯、石田ひかり、リリー・フランキー、早川千絵監督が参加した公式上映では6分間に及ぶスタンディングオベーションで称賛を受けた本作。海外メディアでも「役者たちの演技に心奪われる(Deadline)」「軽快ながらも感動的なドラマ(Variety)」「鈴木唯の演技がまばゆくて美しい(The Hollywood Reporter)」といった絶賛が相次ぎ、わずか12歳の主演・鈴木唯は、映画祭が選ぶ“注目すべき10人の才能”にも選出された。既に41か国以上での公開が決定しており、その世界的注目度が伺える。
6月13日から22日にかけて中国・上海で開催される「第27回上海国際映画祭」。本作は、インターナショナル・パノラマ部門カンヌ・エクスプレスに出品が決定した。同映画祭のパノラマ部門はいくつかのセクションに分けられるが、カンヌ・エクスプレスはカンヌ国際映画祭で上映された作品のうち、特に突出したものをいち早くアジアで上映するという狙いがある。
前作『PLAN 75』に続き2作連続カンヌ国際映画祭への出品という快挙を果たした早川千絵監督の新作に、彗星のごとく現れた超新星・鈴木唯がカンヌの目の肥えた観客たちを魅了したばかりだが、その勢いはとどまらず、アジア最大規模の映画祭でも上映されることとなる。
長編デビュー作『PLAN 75』でカンヌ国際映画祭、カメラドール特別表彰に輝いた早川千絵監督が、わずか3年後に新作『ルノワール』でパルム・ドールを競うことになった。前作に引き続き本作も、女性ならではの繊細な視点で描かれている。早川監督の詩的なカメラワークは、幼い少女の驚きや好奇心を彼女の視点から見事にとらえている。それはルノワールの色彩豊かな絵画のように、優しいが鋭くもある。主演を演じる新星、鈴木唯は驚異的な演技力を見せており、実力派俳優の石田ひかりとリリー・フランキーと共に、感情と知覚のシンフォニーを体現している。
(上海国際映画祭 プログラミング&スクリーニング部門 シニアマネージャー Mavis Yan)
『ルノワール』は6月20日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー