はじめて関西ご当地スーパー『万代』に行ってみたところ、人気に納得! その秘訣は…
大阪を中心に、関西圏で店舗を展開している『万代(まんだい)』というスーパーがある。関西暮らしの記者はもちろんその存在を知っていたが、自宅からやや離れたところにあり、これまで足を運ぶ機会に恵まれなかった。
しかし近年業績は右肩上がり、その勢いは止まらないとの噂。これは一度、その訳を探る意味でも利用してみなければと、はじめて万代へ行ってみたところ、なるほどと納得しかなかった。
・人気の理由は……
東大阪市に1962年創業した小売店から成長し、今や関西のあちらこちらで目にする『万代』。関西を地盤とするスーパーマーケットとしては、ライフコーポレーション(ライフ)に次ぐ規模であるのだとか。
九州から越してきた記者は、はじめて万代の看板を目にしたとき「あの両さん(両津勘吉)の眉のような店は何だろう」と思ったものだ。それから長らく存在を認識しながらも、利用する機会がなかったことは冒頭に書いた通り。
関西暮らしを始めて十数年にして、いざ、初万代である。店舗にもよるだろうが、外観や駐車場など、よくあるスーパーな感じだ。カゴを取り店内に入ると、これまたよくあるスーパーといった体(てい)。
普段使いしやすい、ちょうど良いスーパーであることが人気の理由だろうかと、売り場を歩いてみる。野菜も肉もそのほかも、取り立てて安くも高くもない。
はて……と首を傾げつつウロウロしていたところ、ようやくある文字に気付く。「『万代限定』商品、多いなあ!」
総菜をはじめ、自宅で作る麺類セット、ハムやソーセージに醤油などの調味料、くっつかないアルミホイル等々。オリジナルの製品が、かなりの幅を占めているのだ。
メーカー品と比べ、価格が安いものもあるが高いものもある。万代の人気の背景には、さまざまな理由があるだろうが、そのひとつはこの限定商品ではないだろうか。
・いろいろ買ってみた
せっかくなので、数ある限定商品の中から気になったものをいくつか購入してみた。ラインアップは以下の通りだ。
・濃厚ベシャメルソースのかにクリーミーコロッケ5個入り(税別298円)
・モダン焼き(218円)
・藤本商品カレーうどん(98円)
・レモン&ハーブソーセージ8本入り(298円)
・燻製ももハム切り落とし151g(283円)
・伊賀越甘うましょう油(298円)
・くっつかないアルミホイル(298円)
まずは総菜系。クリーミーコロッケと、モダン焼きをいただこう。クリーミーコロッケはソテーした玉ねぎとカニと宮城県蔵王産ミルクなどが入った、豪華な一品だ。
購入したばかりのくっつかないアルミホイルを敷いて、オーブントースターで少し温める。モダン焼きもちょっとだけレンチンした。
クリーミーコロッケを箸で割ると、程よいトロッと加減だ。確かに、カニのようなものが見える。食べてみると、これは美味しい。旨味があり、滑らかなベシャメルソースが良い。
カニの風味もふわっと漂ってきて、それらをサクサクの衣が包み込んでくれている。今晩のおかずにもう一品欲しい時など、重宝すること請け合いだ。
一方のモダン焼きは「万代自慢の粉もん惣菜! 店内の鉄板で手作りしている」というポップが掲げられていたので、買ってみたのだ。
こちらは麵が入っているため、しっかりボリュームがある。思った以上に麺がパリッとしていてビックリしたが、これが店内の鉄板効果だろうか。上に乗った紅ショウガが良い働きをしていた。
自分で作るタイプの「カレーうどん」はどうだろうか。98円という、今時あまり目にすることがない金額に驚きを隠せない。中身は麺と出汁と、カレーパウダーのみ。
出汁を温めてカレーパウダーを溶かす仕様らしい。具は入っていないが出汁はちゃんと香り高いし、なにより繰り返して申し訳ないが安いので大満足。ネギでも散らして食べれば最高だ。
同じタイプの商品に具違いやそば、ラーメンがあったので、昼ごはんは毎日これで良いような気すらした。
驚いてばかりであるが、またハムやソーセージといった加工食品も自社製のものが多いのだ。しかも、いずれも国産豚を使用しているとのこと。
ハムはそのままで、ソーセージは炒めて食べてみたが、味についても文句なし。有名メーカーの商品と遜色(そんしょく)ないように感じた。
それだけでなく、しょう油といった調味料などにもオリジナル商品がちらほら。記者は普段福岡の甘い醤油を利用しているのだが、「伊賀越甘うましょう油」は九州産よりも、さらに甘めな味。ガッツリ甘めの味付けが好みの人には、ちょうどよさそうだ。
目に付いた商品を取り敢えずいくつか買ってみただけだったが、それだけでも万代限定商品の幅広さに仰天である。必ずしも安いという訳ではないが、安心感と面白さがあり、ついついカゴに放り込んでしまった。
もちろん自社製品だけでなく、他社の商品の品ぞろえも悪くない。魚なども鮮度と旬に、こだわっているようだった。
結果として「これは万代、人気出るな……」と納得でしかなかった。今後はちょこちょこ、万代での買い物も日常に取り入れていくことを心に決め、店を後にした次第である。
参考リンク:万代
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.