下田ロープウェイでペタペタ、伊豆観光施設9カ所被害…50歳無職「黒テープ女」逮捕のきっかけ
オレンジ色に染め上げた長い髪と花柄のミニスカートが、「黒テープ女」逮捕の決め手となった。
静岡県下田市の下田ロープウェイ乗り場の男子トイレに侵入したとして、神奈川県小田原市の無職の女（50）が25日、建造物侵入の疑いで下田署に逮捕された。
女は25日午後3時ごろ、車でロープウエーの新下田駅を訪れ、施設内の男子トイレに侵入。複数のコンセントの差し込み口に黒いテープをペタペタ貼った。午後4時ごろ、犯行を終えると、往復乗車券を購入し、ロープウエーに乗り込んだ。
「施設内の売店にいた女性従業員が、髪の長いミニスカート姿の女を見てピンときた。ニュースで中年の女が伊豆の観光施設でコンセントに黒いテープを貼っている防犯カメラの映像を見て、覚えていた。髪の毛の色と服装、駐車場に止めてあった車が防犯カメラに写っていた映像と似ていたので、別の従業員に伝え、施設内を確認した。ロープウエー乗り場の男子トイレ、女子トイレ、共有スペースなど、十数カ所のコンセントの差し込み口に黒いテープが貼られていたため、110番通報した」（施設関係者）
通報で現場に駆け付けた署員が、施設前の駐車場で待機。ロープウエーで山頂から下りてきた女を逮捕した。
「実名公表は配慮が必要なので差し控えています。動機については、これからです。取り調べには応じています」（捜査関係者）
伊豆半島の観光施設では、9月に入ってから同様の被害が相次ぎ、これまで9施設で確認されている。被害に遭ったのは東伊豆町の「熱川バナナワニ園」と「伊豆アニマルキングダム」、河津町の動物園「iZoo」とカエル館「KawaZoo」、下田市の「下田海中水族館」など、いずれも東伊豆地区に集中していた。
黒テープ女の動機は何だったのか、なぜ東伊豆の観光施設ばかり狙ったのか。