しなの鉄道の普通列車がトキ鉄路線に初乗り入れ 開業10周年記念で長野―直江津間740人乗車
新潟県上越市のえちごトキめき鉄道と、長野県上田市のしなの鉄道北しなの線(長野―妙高高原間)の開業10周年を祝う記念列車が2025年5月3日、長野―直江津間で運行された。しなの鉄道の新型車両SR1系が乗り入れ、往復で約740人が乗車するなどにぎわった。
《画像:直江津駅に入ったしなの鉄道の新型車両(右)》
トキ鉄としなの鉄道北しなの線は2015年3月の北陸新幹線長野―金沢間の開業に伴い開業した。これまで観光列車の相互乗り入れなどで連携してきたが、普通列車が乗り入れるのは初めて。
2020年からしなの鉄道に導入されているSR1系の100番代2両と、同系300番代2両の4両編成で運行。このうち2両は、鉄道好きで知られる芸人でダーリンハニーの吉川正洋さんと、ななめ45°の岡安章介さん、ホリプロマネジャーの南田裕介さん、テレビ番組ディレクターの田中匡史さんの4人のゲストが乗車するツアー専用で、往復いずれも定員の60人が乗車した。自由席の一般車両2両は、往路直江津駅到着時点で約320人、復路の直江津駅出発時点で約300人が乗車する盛況ぶりだった。
《画像:多くの人でごった返す直江津駅ホーム》
往路が直江津に到着する午後0時31分前には、トキ鉄路線を走るしなの鉄道の車両やツアーゲストを一目見ようと、多くのファンが集まり、列車が到着すると降車した乗客も加わりホームは人でごった返した。
《画像:直江津駅に降り立った(左から)岡安さん、吉川さん、田中さん、南田さん》
列車に乗って直江津駅に訪れたしなの鉄道の土屋智則社長(64)は「長野とは違った景色で、美しい妙高山などを見ながら感動して来た。たくさんのお客さんに乗っていただき元気づけられた思いで、直江津でも温かく迎えていただき喜んでいる」と話した。
《画像:列車を背に握手する土屋社長(左)と平井社長》
トキ鉄の平井隆志社長(58)は「10年ぶりに(普通列車が)乗り換えなく長野からつながったことは感慨深い。10周年やこういったイベントを契機にお互い手を取り合い、妙高の大規模開発などのチャンスもものにして盛り上げていきたい」と述べた。