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【熊本市編】熊本・阿蘇・人吉を巡って「熊本プレDC」を体験! 完全復活目指す熊本城や「あか牛」「馬肉」など名物料理を堪能

鉄道チャンネル

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2016年の熊本地震と、令和2年7月豪雨(熊本豪雨)。2つの大きな災害に遭った熊本県は、復興に向けて着実に歩みを進めています。そこで、熊本地震から10年目となる2026年夏、JRグループと熊本県は、復興の様子と熊本の観光の魅力を発信する「熊本デスティネーションキャンペーン(熊本DC)」を開催します。

熊本DCに先駆けて、2025年4月から9月末までの半年間は「熊本デスティネーションキャンペーン・プレキャンペーン(熊本プレDC)」アツい、ワクワク、新体験「もっと、もーっと!くまもっと。」を開催中です。そこで今回は、震災復興が進む熊本県の今と、観光地としての魅力を取材してきました。初回は、熊本城周辺を散策します。

【参考】熊本プレDCが4月開幕、3種のおトクなきっぷで熊本県を巡ろう
https://tetsudo-ch.com/12998630.html

熊本城の城下町を再現した観光交流施設「桜の馬場 城彩苑」へ

熊本駅の新幹線口(西口)はガラス張り

スタート地点の熊本駅には、博多駅から九州新幹線で移動しました。首都圏在住の人が熊本県に足を運ぶ場合、熊本空港からの移動を考える人が多いのではないでしょうか。筆者は今回、羽田空港から福岡空港へ向かい、博多駅から熊本駅まで新幹線で移動しました。

このルートで移動するのは初めてでしたが、新幹線の乗車時間は約30分であっという間に到着! 熊本空港から市内に移動しようとするとバスで1時間程度かかりますから「博多駅から新幹線」の選択はラクで快適で「アリだな」と感じました。「飛行機~新幹線ルートはお金がかかりそう」という場合は、LCCのフライトを利用すれば、よりリーズナブルに移動できそうですね。

熊本駅から向かうのは、加藤清正の手により築城された「熊本城」。「日本三名城」のひとつに数えられる名城ですが、市電や路線バスで気軽に足を運ぶことができます。

お城を散策する前に、江戸時代の城下町を再現した「桜の馬場 城彩苑」へ。「総合観光案内所」と土産物店や飲食店が立ち並ぶ「桜の小路」、熊本城の歴史体験ができる「熊本城ミュージアム わくわく座」からなる観光交流施設です。

食事やお土産を購入できる「桜の小路」。ガイドさんのおすすめは「熊本城 香梅庵」で販売している、大納言あずきを使用した餡で求肥を包んだ熊本銘菓「誉の陣太鼓」や「陣太鼓ソフト」とのこと
熊本城の被災・復旧を伝えるプロジェクションマッピングや、江戸時代の熊本城を再現したVR画像など、熊本城の歴史や魅力を体感できるスポット「熊本城ミュージアム わくわく座」

熊本名物の馬肉とあか牛に舌鼓

ランチに訪れたのは、桜の小路の一角にある「阿蘇庭 山見茶屋」。

阿蘇の高森町に本店がある郷土料理店です。熊本の特産として知られる馬肉や、阿蘇の自然のなかで育った和牛「あか牛」を特注溶岩プレートで焼く溶岩焼きが名物。馬肉とあか牛を一度に味わえる「熊本味わい溶岩焼き膳」をいただきました。煙が出るほど熱々の溶岩プレートにのせて、自家製特製ダレに付けてパクリ。馬肉は脂の旨みとほのかな甘みが口に広がり、至福のひととき。あか牛も、赤身が多めであっさりと食べやすく美味でした!

さつまいもサラダや煮物、生あげ、阿蘇のひとめぼれ、郷土料理のだご汁も付いて大満足です!

城彩苑内にある「阿蘇庭 山見茶屋」
馬肉とあか牛を一度に味わうことができる
馬肉は生でも食べられるほど新鮮なので、焼き過ぎに注意
今回の熊本滞在で度々出てきた「生あげ」もできたて。ちなみに、味噌仕立てのだご汁にも細かく切ったあげがたっぷりと入っていました

今だけしか見られない角度から、熊本城を見学

お腹を満たしたら、いよいよ熊本城へ。熊本地震から9年の時が経ち、遠目に見たときには元通りに復旧している印象でしたが、近づいてみるとあちこちに、地震の爪痕が残っていました。天守閣と長塀の復旧は完了し、天守閣内部は2021年6月に公開を再開していますが、城全体の復旧は2052年度の見通しとのこと。石垣を元通りに復旧する作業などに時間がかかるようで、改めて大きな災害であったことを痛感します。

今回は、復旧工事を継続しながら来城者が公開範囲を見学できるように設けられた「熊本城特別見学通路」から見学。異なる時代の石垣を見比べることができる「二様(によう)の石垣」など、今しか見ることができない角度から熊本城を堪能しました。

ちなみに、取材時はあいにくの空模様で傘をさす人がちらほらといる状況。そして、桜の開花宣言の翌日というタイミング。トップ画像の美しい熊本城は「もし晴れていたら」「もう数日遅くて桜が満開だったら」見られていたであろう理想の熊本城です(笑)

熊本城特別見学通路の設置は、復旧が完了するまでの期間限定とのこと。通常とは異なる角度から天守閣などを眺めることができます
1989年に木造で復元された、数奇屋丸二階御広間(すきやまるにかいおんひろま)は、かつて茶会などが催されていた場所。熊本地震の際に石垣が崩落し、壁にはヒビが入って痛々しい姿に
写真右側は穴太積(あのうづみ)の古い石垣で、隅に同じ大きさの石を積み上げています。左側は新しい部分の石垣で、算木積(さんぎづみ)という工法を採用。隅に長方形の石を左右交互に積み上げ、急勾配となっています
個人的なお気に入りが、本丸御殿の床下にある「闇り(くらがり)通路」。本丸御殿が2つの石垣を跨ぐように建てられたためにできた地下道で、全国の御殿建築のなかでも珍しい構造なのだとか
四面の千鳥破風(ちどりはふ)と、最上階の南北に見える唐破風(からはふ)が特徴的な「天守閣」
ここから天守閣内部へ。写真の入口は小天守の石垣部分で地下1階にあたります。築城当時から現代までの様子が分かるよう、フロアごとに時代を分けて展示されていて、最上階の展望フロアまで上がれば、熊本城を見渡すことができます

熊本市内を観光した後は、特急列車で阿蘇駅へ。次回はJR九州が誇る観光列車、特急「あそぼーい!」の乗車体験記をお届けします!

次回:【あそぼーい編】熊本・阿蘇・人吉を巡って「熊本プレDC」を体験! D&S列車で熊本から阿蘇駅へ

文/写真:斎藤若菜(トップ画像のみPixta)

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