オーガニック給食、バスのフリー乗降、子育て支援など質疑、四日市市議会一般質問
三重県の四日市市議会は2月25日、一般質問の4日目があり、オーガニック給食の導入や公共交通(バス)のフリー乗降区間設定や無料利用日の提案、子育て支援の充実などを求める質疑があった。
この日は、市民目線の会の水谷一未さん、小林博次さん、公明党の森智子さん、山口智也さん、樋口博己さんの5人が質問に立った。
水谷さんは、給食にオーガニック食材を採り入れる自治体があり、市の方針はと質問した。市側は、給食で使う量を確保することが難しく、価格も高くなり、地産地消も難しく、採用は困難だと答弁したが、低農薬野菜などで子どもの健康確保などに努力しているとした。水谷さんは、海蔵川桜まつりの今年の中止が決まったことに触れ、桜保全への市の取り組みを質問。市側は、地域の意見を聞き、関係部署による庁内検討会を設け、昨年から今年にかけ2回の会議を開いたことを紹介、今後も地域の声を聞きながら検討するとした。
小林さんは、高齢化に対応する公共交通(バス)の利用促進やフリー乗降区間の設定、月に1回ほどの無料利用日ができないか、などを提案した。市は、運転免許返納者へICカード(5000円分)を支給していることを紹介し、さらに有効な取り組みを検討すると答弁した。小林さんは、四日市港での海藻養殖計画について内容を質問。市側は、京都大、三重大などにより、二酸化炭素吸収に海藻を利用し、バイオエタノールをつくるなど地球環境に貢献することを目指しており、市も期待しているなどと答弁した。
森さんは、母親が社会や職場で安心して搾乳できる場所がないと指摘した。市側は、重要なことと考えており、総合会館3階の育児相談室「すくすくルーム」が利用できるほか、分かりやすい「搾乳できます」の表示をしたことも紹介した。森さんは父親の育児への参加が増えた一方で、悩む人も多く、「パパの産後うつ」についても支援を求めた。市側は母子保健事業の中でも、付き添いで来た父親に向け、寄り添うことができる展開を考えたいなどと述べた。
山口さんは、災害時に高齢者や身障者を守るための「個別避難計画」などの作成状況を質問し、計画づくりでは福祉専門職との連携が重要だと指摘した。災害の被災者に寄り添う生活再建に向けた取り組みとされる「災害ケースマネジメント」についての体制づくりについても質問し、市は、県がとりまとめている指針や、研究チームに市も参加するなど、県と連携し、十分に検討していきたいと答弁した。
樋口さんは、県内の食肉の供給などに貢献している四日市畜産公社について、健全な経営を進める観点から、働いている人の処遇改善や、事業に関する近隣自治体の協力費を考えるなどの経営改善策など、様々な論点で市に努力を求めた。