猫は『飼い主のマネ』ができる?そう思いたくなる“猫マネ”行動3選 実際にできるという研究結果も
1.一緒のポーズでくつろぐ
気づくと、飼い主さんと愛猫が同じポーズで寝ていることはありませんか? 横向きで寝ていると、猫も同じように丸まっていたり、仰向けで手足を伸ばすと、猫もお腹を見せて「伸び〜」としていたり…。そんな姿に「マネしてる?」と微笑んでしまう飼い主さんも多いようです。
これは単なる偶然の一致のこともありますが、 人間同士でも、仲の良い相手と同じようなポーズになることがあります。それに近い形で、猫も「親しい相手(=飼い主)」の動きや姿勢に影響を受けているのかもしれません。
飼い主との信頼関係が深まっている証とも言えるこの“おそろいポーズ”。特に子どもと愛猫のおそろいポーズはほっこりする瞬間です。見かけたときは、そっと写真に残しておきたいですね。
2.ドアを開ける、引き出しを開ける
部屋から出入りするために、ドアノブを押して扉を開ける猫がいます。また引き出しから物を盗りたくて、前足で引いて開けられる猫もいますね。その様子が撮影された写真や動画はSNSでも多くアップされていることから、珍しくない行動であることがうかがえます。
実は、このような猫が人の動作を観察し、その動きを真似する(模倣)行動は、2021年、京都大学の動物行動学者・久世濃子准教授らが発表した研究で証明されているとのことです。
このように他者の行動を観察し、それを真似することで学習する能力を「社会的模倣」と呼びます。霊長類や犬で認められているため、猫にも見られる可能性があるでしょう。
具体的には「引き出しを開ける」「箱の蓋を開ける」などの動作を飼い主が行い、それを見た猫が同じ手順・部位(前足・口など)を使って行動したことが確認されています。
3.ヨガやストレッチに「参加」するような猫
飼い主がマットを広げてストレッチを始めると、同じタイミングで「伸び〜」と体を伸ばしたり、隣でポーズを取ったりする猫がいます。
偶然の一致であるとも考えられますが、模倣の一種と唱える専門家もいます。
また、これは「模倣」よりも「同調行動(Synchrony)」と呼ばれる、仲間と同じ動きをすることで安心感を得る現象である可能性も指摘されています。
まとめ
飼い主さんが愛猫に感じる「マネしてる?」という行動には、観察学習や模倣行動が関係している可能性があります。
すべての猫に当てはまるわけではないものの、こうした能力が備わっている個体もいると示した研究があるのは確か。猫の認知科学の分野でも注目を集めています。
もし「うちの子、もしかして私のこと見てるのかな?」というふうに感じたら、そのしぐさをじっくり観察してみてくださいね。猫の知性と愛らしさに、新しい発見があるかもしれませんよ。