「一度迎えたら生涯愛情をかけて暮らしてほしい」写真家・犬丸美絵さんの思い
ここでは、犬と、犬を取り巻く社会がもっと幸せで素敵なものになるように活動している方々をレポートします。
今回は、『いぬのきもち』本誌でもおなじみ、保護犬ほか数多くの犬たちの写真を撮影する犬丸美絵さん。現在の活動の起点となった神奈川県動物愛護センターとのかかわりを紹介します。
心強い相棒となった元保護犬Danbowくんとの出会い
写真家として、写真を通した動物愛護の啓発に努める犬丸美絵さんのよき相棒として仕事現場にも同行してくれるのが、元保護犬のDanbowくん。先代のごまくんが2016年に亡くなったとき、犬丸さんは深い悲しみのなか「ごまはきっと生まれ変わって戻ってくる!」と強く感じたそう。その2年後、犬丸さんの犬仲間が生後2カ月で捨てられたDanbowくんの家族募集をSNSに掲載。犬丸さんはそれを見た瞬間「ごまが帰ってきたー!!(笑)」と確信したとか。
「Danbowは雑種犬ですが、被毛や目の感じがごまそっくりなんです。私が今、カメラマンを仕事として活動できているのは、ごまをはじめとした犬たちのおかげです。そんな犬たちにこれからも恩返ししていきたいと思っています」
「犬は、感情が豊かで気高く美しいかけがえのない友。一度迎えたら生涯愛情をかけて暮らしてほしい」
現在、犬丸さんが始動させているのは「GО!GО!雑種犬プロジェクト」。昔は〝雑種〞と呼ばれたミックス犬の飼い主さんに多数集まってもらって、個性の異なる犬たちをスタイリッシュに撮影して全国で写真展を展開することを目指しています。
「〝雑種〞が大好き!という人がもっと増えたら、日本の犬事情が少しでも変わるんじゃないかな、と思うのです。もちろん、私は純血種も雑種も大・大好きですよ」
最後に犬丸さんは、「犬は感情が豊かで、気高く美しい伴侶動物です。いつも前向きな犬たちは私の人生の師でもあります。これからも人と犬が寄り添い、すべての犬が幸せでいられるよう、できることをやっていければ」と語ってくれました。
出典/「いぬのきもち」2024年6月号『犬のために何ができるのだろうか』
写真/田尻光久
写真提供/犬丸美絵
取材・文/袴 もな
※保護犬の情報は2024年4月5日現在のものです。