“歌いながら戦う”プリンセスへの想い|『プリンセッション・オーケストラ』プリンセス・リップル/空野みなも役・葵 あずささん&プリンセス・ジール/識辺かがり役・藤本侑里さん&プリンセス・ミーティア/一条ながせ役・橘 杏咲さんインタビュー【前編】
テレ東系列6局ネットほかにて好評放送中の、キングレコード、アリア・エンターテインメント、タカラトミーによる完全オリジナルTVアニメ『プリンセッション・オーケストラ(以下、プリオケ)』。
『戦姫絶唱シンフォギア(以下、シンフォギア)』シリーズのスタッフをはじめとする豪華クリエイター陣による “歌いながら戦う”ヒロインアニメというコンセプトに、子供はもちろん大人からも注目が集まっています。
今回はプリンセス・リップル/空野みなも役・葵あずささん、プリンセス・ジール/識辺かがり役・藤本侑里さん、プリンセス・ミーティア/一条ながせ役・橘 杏咲さんに、前後編でインタビューを実施! 前編では『プリオケ』で演じるプリンセスへのそれぞれの想いなどを伺いました。
【写真】『プリンセッション・オーケストラ』葵 あずさ&藤本侑里&橘 杏咲インタビュー【前編】
『プリオケ』は女の子の憧れが詰まった作品
──まずはご自身と演じるキャラクターについて簡単に自己紹介をお願いします。あと、「AnimeJapan 2025」のステージで朝ごはんの話をされていたのが印象的だったので、よければ今日の朝ごはんも教えてください。
プリンセス・リップル/空野みなも役・葵あずささん(以下、葵):初めまして、葵あずさです。今日の朝ご飯は白湯です(笑)。胃の調子を整えたくて、ちょっと固形物は控えようかなと思って白湯にしました。
好きな食べ物は毎月変わっちゃうんですけれど、今はおにぎりが好きです。自己紹介ってこういう感じで大丈夫ですか……?
──全然大丈夫ですよ(笑)。演じるキャラクターについてもお願いします。
葵:私が演じる空野みなもちゃんは、何事も一所懸命に頑張る子です。私ともすごく共通点が多い子だなと思う反面、苦しんだり悩んだりするところも結構似ている部分があるので、みなもちゃんと一緒に自分も成長していっていると感じています。そしてなにより可愛いです。
プリンセス・ジール/識辺かがり役・藤本侑里さん(以下、藤本):初めまして、藤本侑里と申します。今日は朝ご飯を食べていなくて……。実は「AnimeJapan 2025」1日目のステージでも朝ごはんを食べていないと言ったんですけれど、本当は肉まんを食べていました。
プリンセス・ミーティア/一条ながせ役・橘 杏咲さん(以下、橘):結構食べてない!?
▲左から藤本侑里さん、葵あずささん、橘 杏咲さん
藤本:2日目のステージでも1人だけ朝ご飯の話題に触れなかったんですけど、その日は朝にコロッケを食べていました(笑)。
私が演じる識辺かがりちゃんは、2人よりも先にプリンセスになっていたのもあって、すごくアリスピアのことを大切に思っているんです。歌やダンスが大好きで、人一倍アリスピアを守りたいという想いや使命感が強い子です。
自分の意志を貫いて、みんなを引っ張るようなポジションの女の子なんですが、実は甘いものが好きだったりするギャップや可愛いところもある女の子です。
橘:初めまして、橘 杏咲です。花粉の薬を飲むために何か食べようと思って、朝ご飯はチョコレートをひとかけら食べてきました。好きな食べ物はお肉と甘味全般です。
私が演じる一条ながせちゃんは、好きなものには一直線で、あれこれ考えずにまずは行動してみようという正に流れ星みたいな子です。2人の後輩ちゃんなので「パイセンたち行きますよっ!」と言って突っ走ったりもするんですけれど、ちょっと打たれ弱い部分があったりするギャップもまた愛おしいです。
──日曜日の朝に放送されるということで、特にお子さんをはじめとした幅広い層に見られる作品だと思いますが、この作品の印象はどういう風に感じられましたか?
葵:一言で言うと「ワクワク」です。シリアスな部分があったり、カラッとした明るさだったりとか色々な面があるんですけれど、どの世代の方が見てもワクワクする作品だなと思っています。
藤本:私は憧れが詰まっている作品だなと思いました。私自身も子供の頃から女の子が変身する作品が大好きだったんです。だから「プリンセスに変身できるんだ!」みたいな感じでしたね。変身した時の姿がドレスみたいだったりして、女の子の憧れが詰まった作品なんじゃないかなと思います。
あと私自身、歌うことが好きなこともあって、歌いながら敵を倒す『シンフォギア』みたいなアニメも大好きなので「私も歌いながら戦えるんだ!」って感じでした。私の幼少期の憧れが詰まった作品に出演することが決まって嬉しかったです。
橘:やっぱり誰が見ても楽しくてワクワクしますし、キラキラしている作品という印象です。正に老若男女に愛される作品になるだろうなというのはずっと思っていまして、毎回台本を頂く度に目がキラキラしてしまいます。きっと老若男女全ての人にそう感じていただけると思います。
──藤本さんは子供の時に女の子が変身する作品に憧れていたそうですが、葵さんと橘さんも子供の頃に憧れた作品はありましたか?
葵・橘:もちろんです(笑)。
葵:何度妄想したことか。ギリギリ中学生じゃないので許してほしいんですけれど、小学校六年生の時にそういう世界に行けないかと祈るような気持ちで公園に魔法陣を書いていたんですよ。それくらいファンタジーのキラキラした世界に憧れがありましたね。
私が声優を目指したのも「そのキラキラした世界に一番近いのが声優というお仕事だ」と思ったことなので、その夢が叶うような憧れの作品だなと思っています。
橘:私は魔法陣は書いていなかったんですけど(笑)。でも今でも妄想する時があります。もしかしたら私が魔法使いになっているパラレルワールドがあるんじゃないかって今でも思ったりします。この『プリオケ』を見てくださっている人たちもそう思って良いんです。誰でもプリンセスになれる権利がありますから。
葵:それこそアリスピアという世界は「アリスピアch」という動画配信サイトから行けるので、動画チャンネルって私たちの身近にあるものなので妄想がはかどりますね。
プリンセスのデザインに込められたこだわり
──そんな憧れの変身ができる作品に出演されますが、初めて変身後の姿を見た時の印象はどうでしたか?
葵:単純なんですけど、綺麗だなって思ったんです。「みなも」という名前の女の子が変身したらリップル(波紋)で、髪の色が水色だったり色々とこだわりがあって。しかもスカートのヒラヒラの先端がハートの形になってるんですよ。そういったコンセプトがすごく綺麗で。
最初に公開されたキービジュアルでは、リップルの周囲に水を意識したエフェクトが配置されていて、もう全部が綺麗なんですよ。子供向けの作品ではあるんですけれど、ビジュアルやアート的な部分で大人も惚れぼれしてしまうというか。
私は絵を描くのが趣味なので、どうやったらこんな風に描けるんだろうと思って。なんか完璧だな、と感じて感激しました。
藤本:まずは髪型がすごいなって思いましたね。ジールの頭の両サイドの結び目がポコッとアレンジされているんですけれど、その真ん中にバラがあるんですよ。二つ結びの先っちょがポンって丸くなってるのもすごく可愛いなって思いました。
あと、スカートの後ろの部分が長くなっているのも個人的にすごく好きで、アクセサリーとかにもバラの花びらやトゲみたいなモチーフがあったりして、そういうのが私の好みにドストライクですごく嬉しかったです。
──ジールは目元のヴェールも印象的ですよね。
藤本:ヴェールも大好物です(笑)。あのヴェールをずっと付けてほしいなって思いつつもお顔も見たいので、いつ外すかも楽しみですね。
橘:ミーティアは彼女自身もそうなのですが、ビジュアルも流れ星みたいですよね。変身すると髪の毛が伸びてポニーテールになるのですが、これが流れ星とその尾みたいで凄くかっこいいんです。
あと、2人はスカートなのですが、ミーティアはズボンというかショートパンツみたいな衣装なのもかっこよくて。ちょっとフェチな話ですけど、太ももにあるベルトも好きです。かっこよさと綺麗さと可愛さが本当に絶妙なバランスでまとまっていて素晴らしいと思います。
──ミーティアは変身後のポーズも元気印ですよね。
橘:そうですね。本当に元気印でかっこいい。
3人がプリンセスを演じる時に大切にしていることとは
──それぞれのプリンセスに個性がありますが、演じる時に大切にしていることは何ですか?
葵:台本を読みながら心配することもあるんですけど、みなもちゃんは本当に芯が強い子なので、立ち直るのが早かったりしていつも感動させられています。でも、心の中では怒る気持ちとか、笑っているかもしれないけど実際は悲しんでいるというのはあるはずで、単純に「みなもちゃんは強い子」という印象で終わらせないようにはすごく意識していています。
みなもちゃんはそういったマイナスの部分をあまり表に見せないんですよ。私の役割はみなもちゃんの気持ちを考えた上で演技として何を表現するかだと思うので、そのマイナスの部分も考えた上で、笑顔でいようとか表面的な強さにならないようにすることを一番大事にしています。
──しっかり自分の中でキャラクターの心情を落とし込んで演じているんですね。
藤本:かがりちゃんの紹介の時にも言ったんですけれど、やっぱり人一倍アリスピアに対しての想いがあるので、プリンセスとして私が守るみたいな責任感とか使命感がすごく強いんです。
女の子がジャマオックに襲われて間に合わないかもしれないという時も「間に合わせる!」と言ったりとか、みなもちゃんとは違う意味で強くて。守るという意志・責任感・使命感、プリンセスとしての自覚や覚悟が誰よりもある子だと思っています。
初めてのキャラクター合わせの時に、制作さんと一緒にキャラクターについて3人で擦り合わせたことがあったんです。その時に、ジールは決して折れない、落ちることがあっても自分でなんとか持ち直せるから落ち切らない、闇落ちしない、みたいに言われて。
私にはちょっと強すぎて難しいと思ったんですけど、何とかその強さとかアリスピアへの強い想いを演技に乗せたいと思って、試行錯誤しながら頑張っているところです。
橘:ながせちゃんは2人ともまた色が違うのですが、一番力を抜いて演じることを心がけているかもしれないです。私自身も元気系だという自認はありますが、落ち込むと考え過ぎちゃうところなど自分に近い部分が多いんです。
あと、これもキャラクター合わせで言われたのですが、実はながせちゃんが3人の中で1番乙女っぽくて幼さがあるので、落ち込んだ時に「私なんてもう無理です」みたいなことを吐露するタイプなんですよ。
自分も結構そういうタイプなので、もう自然体でやるのが多分一番ながせちゃんらしいお芝居ができるのかなと思っています。だから、いつもあまり考え過ぎないようにして、ながせちゃんと自分の似ている部分を引っ張り出して自然体で演じることを心がけています。
──ミーティアとしての強さの部分はどうですか?
橘:2人に比べると強さというのは見えづらい部分があると思います。あまり芯が強くはなくて心が揺れがちですが、それに対して自分でもがいて頑張ることで芯を貫き通す。この過程が泥臭いというと少し違うかもしれませんが、一番人間らしくて自然体な子なのかもしれないです。
インタビュー記事後編は【5月1日(木)】に公開!
取材・記事:岩崎航太、編集:太田友基、写真:胃ノ上心臓