観葉植物初心者に「フィカス」がオススメな理由【くわしすぎる園芸店員が教える】
「モンステラは賢くていい子!」「フィカスは手のかからないイケメン!」といったユニークな視点で植物の育て方や個性をわかりやすく伝えるのは、インスタグラムで大人気の園芸店員、くりとさん。書籍『知りたかったがつまってる! 世界一たのしい観葉植物教室』(KADOKAWA)は「なぜ、このお手入れが必要なの?」「この植物には、どんな性格があるの?」といった、これまで誰も教えてくれなかったような植物たちの奥深い世界を、初心者の方でもスッと頭に入るように解説しています。この本を読めば、観葉植物がもっと身近に、そして愛おしい存在になるはずです。日々の暮らしに緑を取り入れ、植物たちと心豊かな時間を過ごしてみませんか?
※本記事はくりとによる書籍『知りたかったがつまってる! 世界一たのしい観葉植物教室』から一部抜粋・編集しました。
好感度100%の国民的アイドル。観葉植物といえば、この「フィカス」
科名:クワ科
別名:ゴムノキ
原産地:東南アジア、インド
水やり:普通
冬越し温度:最低8℃以上
好む明るさ:半日陰
病害虫:カイガラムシ、ハダニ
MEMO:暗くても明るくてもわりとしっかり育つので、初心者におすすめです。
嫌いな人がいないんじゃなかろうか、と思うくらい、どんな部屋にもなじむ植物です。というのも、フィカスには形、模様が本当にたくさんあるから。でも、おそらくフィカスのなかで最も流通している子は、フィカス・ミクロカルパという種類ではないでしょうか。ミクロカルパの別名は「ガジュマル」。みなさんのご自宅にもあるかもしれません。
そんなフィカスの特徴は、なんといっても育てやすく、増やしやすいこと。環境への対応力に加えて樹形が乱れにくいイケメンなので、最初の1鉢にもおすすめです。フィカスを購入すると、なぜか違う種類も欲しくなりますが、そんなときのイチ推しはフィカスʻティネケʼ。初めて見る方は、鮮やかな白い模様に「これ本物の葉っぱ?」と疑いたくなるレベルです。見かけたらぜひ手に取ってみてください。
フィカスʻティネケʼ
どんだけおしゃれな色彩感覚を持ち合わせているんだ!と聞きたいくらい、神秘的な葉色で楽しませてくれます。ティネケに備わっている細胞は相当なアーティストとみて間違いないでしょう!
レアな斑入りのガジュマル
あまりお見かけしないガジュマルの斑入りです。
フィカス・ベンガレンシス
白くなる幹肌と力強いグリーンが最高! 僕がいちばん好きなフィカスの品種です。葉の表面に細かい毛が生えていて、水をかけるとホコリがスルッと取れるのもお気に入り。
フィカスʻバーガンディʼ
黒い光沢のある葉が特徴。かっこいいけど汚れが目立ち、すぐ光沢が曇ってくる、という難点もあります。このため、バーガンディは葉面洗浄剤やワックスなどを使うと、鑑賞価値が非常に高まります。
フィカス・ウンベラータ
フィカスのなかでも枝葉の伸長力に長けている子。他のフィカスと比べると葉が薄く、大きいという特徴があります。そのせいで、弱光で育てると薄い葉になってしまい、破れやすかったりもするんです。しっかり太陽に当てることで、厚みのある良い葉が出てきます。
フィカス・ルビギノーサ
「フランスゴムの木」という名前で流通している植物。フィカスにしては非常に脇芽が出やすく、見栄えの良い形になります。
フィカス・ベンジャミンʻスターライトʼ
ティネケと同じような模様を持ちつつも、ベンジャミン(シダレガジュマルともいう)の特性ももっています。つまり、枝分かれしやすく、ボリュームが出やすいんです。幹が柔らかいので、編み込み仕立てのものも流通しています。